パイロ産駒の特徴と傾向

投稿者: | 2019年7月29日

産駒が地方競馬で大活躍

今回はパイロ(父プルピット)という種牡馬の産駒傾向や特徴を考えてみたいと思います。

2013年に産駒がデビューしたパイロですが、ここ三年の中央での種牡馬成績は二十位台中盤をキープしており、中堅種牡馬として安定した成績を残しています。200万円程度の種付け料を考えれば成功している種牡馬といえるでしょう。

また最近注目されているのは地方競馬での活躍で、2015年に種牡馬生活三年目で7位に入った後は、2016年が3位、2017年が4位、2018年が3位という具合で、2018年に亡くなった地方競馬のリーディング種牡馬だったサウスヴィグラスの後釜として期待されます。

重賞戦線では中々名前を聞くことが少ないパイロ産駒ですがどういった産駒を出しているのかフォーカスしていみたいと思います。

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パイロの血統

2005年 アメリカ産

Pulpit
1994 鹿毛

父の父

A.P.Indy
1989 黒鹿毛

Seattle Slew Bold Reasoning
My Charmer
Weekend Surprise Secretariat
Lassie Dear
父の母

Preach
1989 鹿毛

Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Narrate Honest Pleasure
State

Wild Vision
1998 鹿毛

母の父

Wild Again
1980 黒鹿毛

Icecapade Nearctic
Shenanigans
Bushel-n-Peck Khaled
Dama
母の母

Carol’s Wonder
1984 芦毛

Pass the Tab Al Hattab
Dantina
Carols Christmas Whitesburg
Light Verse

父Pulpit(プルピット)は2014年から三年連続で北米の種牡馬リーディングとなったアメリカの大種牡馬Tapit(タピット)の父として有名であり、現在のA.P.Indy(エーピーインディ)~Seatle Slew(シアトルスルー)系の中ではもっとも勢いのある系統となります。

ただプルピットは結果的にタピットという大種牡馬を生み出してはいるものの、あくまで中堅種牡馬の一頭に過ぎず、超大物と呼べるまでの産駒を出していません。自身も競走馬としてはエーピーインディ産駒の中でも地味な存在でした。

母系を見ると三代母Carols Christmas(キャロルズクリスマス)から代を経て、Untapable(アンタパブル:2013年北米最優秀三歳牝馬)など多数の活躍馬でており、しっかりとした母系のようです。

母の父Wild Again(ワイルドアゲイン)は日本ではナリタキングオー(京都新聞杯)の父として、他に種牡馬として導入されダートで活躍馬を出したワイルドラッシュの父として有名ですが、イメージとしては仕上がりの早い短距離よりの中距離ダート馬を出しているイメージの種牡馬ですね。

母系は全体的に異系色が強くなっているという印象です。

パイロの五代血統表を見るとノーザンダンサーの血がかなり薄く、父系の五代先にやっとニジンスキーの血がある程度になっているほか、インブリードもネイティブダンサーの5×5がある程度で配合上は非常に健康的で、どんな牝馬にも種付けしやすい配合であることが分かります。

全体的にはいかにもアメリカぽい配合とは言えますね。

現役時代

通算17戦5勝(5-5-2-5)。

二歳時

4戦1勝(1-2-1-0)。

BCジュブナイル(GⅠ)、シャンペンS(GⅠ)をいずれもWar Pass(ウォーパス)の二着。さらにこの前のレースでもウォーパスの三着に敗れています。

三歳時

9戦3勝(3-2-1-3)

年が明けてルイジアナダービー(GⅡ)など重賞を二連勝していますが、一戦はさんで大一番ケンタッキーダービー(GⅠ)は三番人気に推されながらBig Brown(ビッグブラウン)の八着に敗れています。

結局三歳時はGⅠを三戦走ってトラヴァーズS(GⅠ)の三着(勝ち馬はケンタッキーダービーで六着だったカーネルジョン)が最高ということで単純に力が足らなかったという印象です。

四歳時

4戦1勝(1-1-0-2)

九か月の休養をはさんだ後、二戦目となるフォアゴーS(GⅠ:ダート7F)で初めてのGⅠを制します。

しかしながらこのあとのBCダートマイル、シガーマイルHでは十着、五着と完敗しています。

種牡馬成績と種付け料の推移

2010年 (種付け料200万円)
2011年 (種付け料180万円)
2012年 (種付け料150万円)
2013年 JRA:107位 地方:88位(種付け料150万円)
2014年 JRA:59位 地方:42位(種付け料150万円)
2015年 JRA:30位 地方:7位(重賞一勝)(種付け料150万円)
2016年 JRA:25位(重賞一勝) 地方:3位(種付け料200万円)
2017年 JRA:28位 地方;4位(種付け料250万円)
2018年 JRA:23位 地方:3位(重賞一勝)(種付け料200万円)
2019年 (種付け料250万円)

種付け頭数は一年目である2010年こそ84頭ですが、その後2016年の184頭を最高に常に100頭以上に種付けが行われています。

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産駒の特徴と傾向

ダートの新馬戦は人気薄でも注意

中位以下の種牡馬と言うと新馬戦や未勝利戦をある程度戦ったあと抜けてくるイメージがありますが、意外と新馬戦で強いのがパイロ産駒です。

半分以上が地方競馬に流れていくので中央でデビューする産駒はそれほど多くはないのですが、2013年の産駒デビューから2018年までの戦績をチェックしてみると、二歳戦での勝利数が約50勝なのに対して、うち新馬戦で約20勝しており無視することはできません。

特にダートは得意なので注意が必要ですし、あまり人気にならないため回収率を自然と高くなるので押さえておいて損はない種牡馬ですね。

仕上がりの早いパワー系スプリンター

二歳戦からどんどん動いてくるのは特徴であり、基本的に先行力を武器としてますが、反面決め手があるわけではないので距離延長はあまり得意としていないなようです。

ダートでの勝ち馬の平均距離はJRA、地方ともに1400mを若干超える程度であり、サウスヴィグラスの1300m台にはさすがに及ばないものの、ダイワメジャーより少し短く、ゴールドアリュールが1550m、エンパイヤメーカーが1600m程度ということを考えると距離が持たないタイプであることが分かります。

地方で活躍しているのも、先行力で押し切れる点が有利に働いているのでしょう。

大物感に欠けるため昇級戦は信用できない

安定して20位台に入っているのは素晴らしいのですが、2019年7月29日現在平場では重賞一勝(フェアリーSのビービーバーレル)にとどまります。

他に中央の重賞戦線で通用しているのがクインズサターンのみというのは少し寂しいところですし、その他の馬がたちが掲示板にもほとんど載ってこないのでどうしても重賞では厳しくなってくるという印象があります。

クインズサターンも最後は安定して伸びてくるのですが、相手が弱くなって一番人に推されても勝ちきれないことからも底力が完全に欠けていると言えます。

地方での活躍はお見事なんですが、大きな重賞では活躍できていないのもいい例でしょう。

東京の1600mは苦手?

距離別で見ても1600mの成績が振るわないのが目立ちます。

距離別に見ると度の距離でも複勝率は軒並み20%を超えているのに対して、1600mと1800m、2000m以上では16%程度にとどまり(1150mの成績も良くはないのですがサンプル数が少なくなります)、1800m以上は距離という理由で説明はつくのですが1700mでの成績が結構いい(勝率11%で複勝率は25%超え)ので、1600mの勝率が約5%、複勝率16%ちょいというのはデータとしてかなり目につきますね。

ダートの1600mは東京競馬場のみのはずですし、競馬場別で見ると東京、中山、福島、新潟での成績が同じぐらいの数字であまりよくないので、逆説的に考えると東京の1600m以外ではこれを補う数字を残しているということになりますね。

と考えると東京は1400m以下で狙うべきという結論になります。

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