Montjeu(モンジュー)系種牡馬の現状

投稿者: | 2019年10月3日


 

アイルランド産もフランスで大活躍したモンジュー

いよいよ今年も凱旋門賞が近づいてきましたが、血統を中心に出走予定馬を見ていると、やはりと言うかガリレオ産駒やその血をひく種牡馬が中心となっているのが現状です。

これは凱旋門賞に限ったわけではなくヨーロッパ全体の傾向となりますが。いまやヨーロッパの主要レースにガリレオの血は欠かせませんね。

そこで、ふと個人的にガリレオ産駒が気になってしまったのですが、ガリレオと言えばイギリス(やアイルランド)競馬、イギリス競馬と言えばイギリスダービー(ダービーS)ということで、ガリレオ産駒がどれぐらい勝っているのか気になったわけです。(凱旋門賞とは全く関係ありませんが(笑))

そして調べていると予想通りガリレオ産駒は英ダービーで結果を残していたのですが、その時、思いのほか名前が出てきたのがあのモンジュー(Montjeu)です。

モンジューと言えばエルコンドルパサーが二着に入った時の凱旋門賞馬でもあり、スペシャルウィークが勝った1999年のジャパンカップにも来日(四着)していた馬なので、日本の競馬ファンにもなじみの多い馬でしょう。

実際のことろモンジュー自体はアイルランドで生産された馬なんですが、フランスで自身が走っていたり産駒もフランスで大活躍しているのでフランスの馬というイメージは強いですね。僕もこの記事を書くために改めて調べなおすまでは、勝手にフランスもしくはドイツあたりで繋養されているもんだと思っていました。

近年の凱旋門賞では、ガリレオの子供や孫たちに地元フランスで走るモンジューの血を引いた産駒が対抗するという構図がよく見受けられますす。そこで今回はモンジューの系統がヨーロッパの競馬界ではどういった立ち位置なのか調べてみることにしました。

 

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Montjeuの血統

1996年 アイルランド産

Sadler’s Wells
1981 鹿毛

父の父

Northern Dancer
1961 鹿毛

Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
父の母

Fairy Bridge
1975 鹿毛

Bold Reason Hail to Reason
Lalun
Special Forli
Thong

Floripedes
1985 鹿毛

母の父

Top Ville
1976 鹿毛

High Top Derring-Do
Camanae
Sega Ville Charlottesville
La Sega
母の母

Toute Cy
1979 鹿毛

Tennyson Val de Loir
Tidra
Adele Toumignon *ゼダーン
Alvorada

父サドラーズウェルズ(Sadoller’s Wells)は八十年代から九十年代にかけてヨーロッパで君臨した大種牡馬で、産駒は中長距離を中心に大レースで多くの活躍馬を送り出しました。

日本向きのスピードには欠けますが、大舞台での勝負強さとスタミナを武器としています。

全弟のフェアリーキングはより短い距離を中心として種牡馬として成功しており、近親のヌレイエフも種牡馬として大成功しており母系も超一流です。

現在、ヨーロッパではガリレオを通して血を拡げ、アメリカではエルプラド(El Plado)の血を引くキトゥンズジョイやメダグリアドーロを通してサドラーズウェルズ系が発展しています。

モンジューの母系は姉の子に愛1000ギニー馬のアゲイン(Again)や近親にジャパンカップで三着に入ったディアドクター(Dear Doctor)などがおり、潜在的にスピードのある牝系のようです。

母の父であるトップヴィル(Top Ville)は短距離を中心に活躍した競走馬でしたが、種牡馬としてはあまり目立った活躍馬を送り出せず、母の父としてサドラーズウェルズと好相性を見せた程度のダンテ系の種牡馬となります。

ダンテ系と言えば現在母系に残るぐらいであり、日本でもトロットサンダーが出たぐらいですね。

母の母の父はブランフォード系の種牡馬となりますが、全体的にかなり異系色の強い配合となります。

競走成績

16戦11勝(11-2-0-3)

二歳時:2戦2勝
三歳時:7戦5勝 主な勝ち鞍・・・凱旋門賞、愛ダービー、仏ダービー ※ジャパンカップは4着
四歳時:7戦4勝 主な勝ち鞍・・・キングジョージ六世&クイーンエリザベスSなどGⅠ三勝 ※凱旋門賞は4着

三歳時に出走して勝利した凱旋門賞の二着馬はエルコンドルパサーでした。また次のレースで出走したジャパンカップの時の勝ち馬はスペシャルウィークです。

※馬齢は現在のものに合わせています

代表産駒や後継種牡馬

モンジューは2001年からアイルランドのクールモアスタッドで繋養され、2016年亡くなっています。

Hurricane Run(ハリケーンラン)

母の父:Surumu 生年:2002年-2016年

2005年の凱旋門賞馬でモンジューの初年度産駒。

この年は愛ダービーも制しており、この年の英ダービー馬モティヴェイター(Motivator)もモンジュー産駒。

通算14戦8勝で凱旋門賞をはじめとしてGⅠを4勝しています。

なお2006年の凱旋門賞では3着に入っていますが、ディープインパクトの失格による繰り上がりであり、事実上はディープインパクトに敗れています。

一流の成績を残しアイルランドで種牡馬入りしていますが、自身ほどの産駒が出ないまま亡くなっています。

母の父はドイツの名種牡馬ズルムー(Surumu)。

Motivator(モティヴェイター)

母の父:Gone West 生年:2002年

2005年の英ダービー馬で凱旋門賞は5着(三番人気)。通算7戦4勝。

種牡馬入り後はまったくと言っていいほど活躍馬を出せませんでしたが突如2013年と2014年の凱旋門賞を連破したトレヴ(Treve)を出しています。

JRAの最軽量体重で勝利したメロディーレーンの母の父がこのモティヴェイターになります。

Authorized(オーソライズド)

母の父:Saumarez(Brushing Groom系) 生年:2004年

2007年の英ダービー馬。凱旋門賞10着(一番人気)。7戦4勝。

母の父ソーマレズ(Saumarez)は1990年の凱旋門賞馬。

イギリスで種牡馬入りしていますが、まだ大物と言える馬がでていませんね。

Pour Moi(プールモア)

母の父:Darshaan(Shirley Heights系) 生年:2008年

2011年の英ダービー馬。通算5戦3勝。

引退後はアイルランドのクールモアで種牡馬入りし、二年目の産駒から英ダービー馬ウイングスオブイーグルス(Wings of Eagles)を出し父子制覇を達成しています。

Camelot(キャメロット)

母の父:Kingmambo 生年:2009年

2012年の英・愛ダービー馬であり英2000ギニーも制しているこの年の最優秀3歳牡馬。この年の凱旋門賞は二番人気で挑むものの7着に敗れています。

通算10戦6勝ですが、三歳の秋以降はパッとしなかったイメージです。

ただ初年度産駒が愛ダービーやアメリカのベルモントオークス招待Sを制するなど注目が集まります。

英ダービーでは好結果

孫世代でも勝利しガリレオ産駒並みの活躍

前述のとおり四頭の英ダービー馬を産みだしており、これは同世代(一つ年上で1998年生まれ)のガリレオの四頭(アンソニーヴァンダイク、オーストラリア、ルーラーオブザワールド、ニューアプローチ)と、同数となります。

孫世代ではモンジューからはウイングスオブイーグルス、ガリレオはマサー(父New Approach)が勝利しており、一頭づつ出しています。(2020年2月現在)

三歳の春の段階ではガリレオに匹敵する力を出せることが分かります。

ただ、同条件で行われるオークスはガリレオ系がこれでもかというぐらい勝ちまくってます。愛ダービーも同様の状況ですが、モンジューが活躍したフランスのダービーはどうもパッとしないようです。

クラシックではあくまで英ダービーでのみ結果を残しているように感じますね。

三歳時がピークの馬が多い

古馬になって不振に陥るというほどではないんですが、クラシックホースが多い反面、古馬になってその勢いを保っている馬が少ないように感じます。

このあたりはディープインパクトと似ていますね。

凱旋門賞では結果を残せていない

英ダービー馬などクラシックホースが多いので毎年なんらかの馬が凱旋門賞に挑戦しているものの、人気して負ける馬が多く見られます。

モンジュー自身が凱旋門賞を勝っていたり、孫世代ではモティヴェイター産駒のトレヴ(Treve)の二連覇があるものの、直仔ではハリケーンランが勝っているのみとなり、不振ですね。

凱旋門賞でのモンジュー産駒の成績

2005年:ハリケーンラン 1着(一番人気)、モティヴェイター 3着(五番人気)、スコーピオン 10着(一番人気※同率)
2006年;ハリケーンラン 3着(三番人気) ※一番人気はあのディープインパクト
2007年:オーソライズド 10着(一番人気)
2008年:ペイパルヴル 12着(七番人気)
2009年:フレイムアンドグローリー 6着(二番人気)
2010年:フレイムアンドグローリー 5着(一番人気)
2011年:セントニコラスアビー 5着(十四番人気)、マスクドマーヴェル 16着(九番人気)
2012年:キャメロット 7着(二番人気)、セントニコラスアビー 11着(十一番人気)
2013年:リーディングライト 12着(六番人気)、ジョシュアツリー 13着(十七番人気)
2014年:チキータ 15着(十五番人気)

直系はキャメロット次第

初年度産駒のハリケーンランは競走馬としては大成したものの、大物を出せずにすでに亡くなっていますし、親子二代で英ダービー馬となったウイングスオブイーグルスは生まれ故郷のフランスで種牡馬入りしたものの、現在は障害用種牡馬としてアイルランドの牧場に買われたそうです。

となると期待されるのはキャメロットの系統ですが、2015年の初年度産駒から二頭のGⅠホース(アテナ、ラトローブ)が出ているものの、これを上回る馬が出てくるかにかかります。ただ、これら二頭も超一流とまではいっていないので、まだまだ安心はできませんね。

個人的にはモティヴェイターがトレヴを出したりしているので、母の父として何か大物を出してくるタイプなのではないかな?と思いますね。

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