ロードカナロア産駒の特徴と傾向

投稿者: | 2019年3月1日

次世代のリーディング種牡馬候補筆頭

今回はロードカナロア(父キングカメハメハ)についてフォーカスしていきたいと思います。

すでにご存じのように一世代目の産駒からアーモンドアイ(牝馬三冠、ジャパンカップ)という化物を送り出しましたが、他にもステルヴィオがマイルチャンピオンシップを勝つなど、他にも有力馬が控えており、その層の厚さはすでにリーディング種牡馬のディープインパクトに迫る状況です。

また、馬産地の評価もうなぎのぼりで、当初500万円だった種付け料がすでに1500万円まで跳ね上がっているところを見ると、専門家からも評価されていることが分かります。

近年、日本の種牡馬業界ではディープインパクトが7年連続でリーディングに輝き、それをキングカメハメハやステイゴールドが追いかけるという状況がしばらく続いています。

しかしながらすでにステイゴールドは亡くなり、ディープインパクトやキングカメハメハなども10代後半になり老齢の域に近づいています。

彼らの後をどんな種牡馬が引き継ぐのかは気になる点ではありましたが、いよいよ現れた種牡馬界の期待の新星ロードカナロアを紐解いていきたいと思います。

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ロードカナロアの血統

2008年生まれ。ケイアイファーム(新ひだか町)生産。

キングカメハメハ 2001 鹿毛
父の父

Kingmambo 1990 鹿毛

Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Miesque Nureyev
Pasadoble
父の母

*マンファス Manfath 1991 黒鹿毛

*ラストタイクーン Last Tycoon *トライマイベスト
Mill Princess
Pilot Bird Blakeney
The Dancer

レディブラッサム 1996 鹿毛

母の父

Storm Cat 1983

Storm Bird Northern Dancer
South Ocean
Terlingua Secretariat
Crimson Saint
母の母

*サラトガデュー Saratoga Dew 1989 鹿毛

Cormorant His Majesty
Song Sparrow
Super Luna In Reality
Alada

まず父親のキングカメハメハは、日本ダービーとNHKマイルカップを立て続けに勝利した歴史に残る名馬でした。

三歳(現在の馬齢)の秋に故障が原因で早々と引退してしまいましたが、日本ダービーの圧倒的な勝ち方は今でも僕の記憶に残るレースのうちの一つです。

引退後、産駒がデビューして第一世代が古馬になる三年目の2010年にはすでに種牡馬リーディング一位になっており、翌2011年もリーディングに輝いています。

ディープインパクト産駒が台頭してきた2012年以降はリーディングをこの馬に譲っていますが、一時期体調不良で種付け頭数を減らしながらも2018年まで2位の座を守っており、競走成績同様、種牡馬としての能力がかなり高いことは間違いありません。

産駒の特徴はどんな条件にも対応できる万能性・汎用性であり、スプリント戦から3000mまで対応できる守備範囲の広さや、ダートにも対応できるパワーや気の強さを持ち合わせています。

ライバルのディープインパクト産駒が三歳の春をピークに頭打ちになるのに比べて、三歳秋や古馬になって充実してくる馬も多く、成長力という点でも期待ができます

祖父のKingmambo(キングマンボ)はマイル前後が得意なアメリカの種牡馬だったのですが、代を経て長距離やヨーロッパの馬場をこなす産駒も出てきており、スピードをベースとしながらもスタミナや底力を補完してきた系統と言えますね。

ミスタープロスペクターの直系がアメリカを中心にダートで活躍している中、ヨーロッパでも活躍馬を送り出すなど、芝への適性や道中の我慢強さも特徴と言えます。

母系はStorm Cat(ストームキャット)にHis Majesty(ヒズマジェスティ)系のCormorantという配合で、ロードカナロア自身がスプリント戦で活躍はしてはいたものの、そこまで距離をこなせないという感じの配合ではないですね。

近親にそれほど目立った馬が見当たらな方のですが、祖母サラトガビューはアメリカのGⅠを二勝、アラバマステークス(GⅠ)でも二着に入っており競走成績は一流のものですね。

全体的な印象としてはマイルから中距離、乗り方や気性次第では長距離まで幅広く対応できそうな感じのする配合であり、超一流馬相手に取りこぼしのあるキングカメハメハを母系が底力を与えており、バランスは非常によく感じます。

母の父にストームキャットがいることにより超高速馬場への適応、時計勝負にも強い配合と言えます。

現役時代

19戦13勝(13-5-1-0)

主な勝ち鞍:香港スプリント二回、スプリンターズステークス二回、安田記念、高松宮記念(以上GⅠ)他多数。

連対を外したのは明け四歳だった高松宮記念の三着のみであり、香港で行われた香港スプリント(GⅠ)を二連覇しているなど、これまでの名馬の中でも上位に入る成績を残しています。

圧巻だったのは引退レースの香港スプリントで、強豪が集まる中、直線だけで五馬身を突き放すというとんでもないレースでした。

現役時代は他のキングカメハメハ産駒と同様、古馬になってから充実してきた馬でしたね。

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主な活躍馬

アーモンドアイ

母の父:サンデーサイレンス 母の母の父:Nureyev

2015年産。牝馬三冠だけでなく、ジャパンカップを2分20秒6というとんでもない時計で勝ってしまいました。

武器は異次元とも言える末脚ですが、あえて粗をさがすとすればジャパンカップ以外はあまり前に行けていないということでしょうか。

武豊騎手などによるとシンザン記念の輪乗り時点でとんでもない馬というのが分かっていたそうです。

お母さんはエリザベス女王杯(GⅠ)の勝ち馬フサイチパンドラで母系も超優秀です。

※2019年ドバイターフ(GⅠ)も制しました(2019年5月追記)

ステルヴィオ

母の父:ファルブラヴ 母の母の父:サンデーサイレンス

2015年産。皐月賞や日本ダービーは勝ち馬に今一つ詰め切れず惜しいレースが続きましたが、三歳でマイルチャンピオンシップを勝ちました。

この馬も強烈な末脚が魅力ですが、アーモンドアイに比べると少しエンジンのかかりが遅いという感じはしますね。

いつもゴール前は出走馬中一番伸びてるんですが、間に合っていないことが多く、道中のポジショニングが課題でしょう。

近親は最近活躍馬は少ないのですが、皇帝シンボリルドルフにつながる(四代母が全姉)名牝系です。

サートゥルナーリア

※2019年5月追記

母の父:スペシャルウィーク 母の母の父:Sadler’s Wells

2016年産で母が日米オークスを制したシーザリオ。兄にGⅠを制したリオンディーズ、エピファネイアがいる超良血馬です。

無敗で皐月賞を制しましたが、圧倒的一番人気で迎えた日本ダービーはやや出遅れたことにより四着に終わりました。

元々母系は気性の強い系統だったので、敗因が距離なのか出遅れだったのかは気になりますね。

個人的には上位に来た馬より高速馬場への適性が低かったのが原因なのではないのかなと思います。

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産駒の特徴と傾向

芝1200m以下の新馬戦は信用できない

ロードカナロア自身が超一流馬のスプリンターだったため、短い距離でデビューを飾る馬も多いのですが、1200mの新馬戦でそれほど圧倒的な成績を残しているわけではありません。

芝の新馬戦を勝った馬が今のところ三十数頭いますが、そのうち1200m以下の占める割合は意外ですが二割ちょっとしかありません。

また、ほとんどが一番人気か二番人気の馬なので人気していないようだと消したほうがいいレベルになります。

きゅう舎サイドもこれを分かってきたせいか、マイル以上の距離でデビューさせるケースも増えてきました。今のところ重賞を勝つような一流馬は将来を見越してかマイル前後でデビューしているので、短距離の新馬戦に出てくるような馬は少し能力が落ちるという見方もできます。

アメリカ種牡馬の産駒のようにスタートからガンガン行くタイプが少ないので、新馬戦ではあまり忙しくないレースのほうが合っているのしょう。負けるときは後ろから行って届かない、伸びない馬が多いですね。

未勝利戦だとこの限りではありません。

初ダートで一変

ロードカナロア産駒の成績を一通り目を通したのですが、未勝利戦などのダートで意外に穴をあけています。

これらに共通しているのが、芝の新馬戦や未勝利戦で通用せずダートを使ってみたところあっさり勝つというケースです。

あくまで芝の新馬戦などで人気していた(調教などの動きがよかった)という前提はあるのですが、ロードカナロアは父系も母系はアメリカ型なのでダートの一流馬が出てくる可能性は十分あります。

お父さんのキングカメハメハ同様、ダートは全体的に苦手ではないようなので、一、二回はダートで狙ってみるのも面白いと思います。

ただ、新馬戦からダートを使ってくるロードカナロア産駒の場合、スピードがない、身体が出来上がってない可能性が高いので、人気馬以外は避けたほうがいいでしょう。

スプリント戦よりマイル戦に適性?

最近のロードカナロア産駒の使われ方を見ると、マイルやそれより長い距離で使われることが多くなってきました。

おそらくアドマイヤムーン産駒などのようにスタートからガンガンいくというよりも、道中我慢が利く、のんびりしている馬が多いのでロードカナロアというよりもお祖父さんのキングカメハメハやさらにその父のキングマンボあたりのイメージでとらえておいたほうがいいと思います。

キングカメハメハはマイルから2400mがベストですが、これを少し短目にしたぐらいがベストなんでしょう。

1400mから2000m、母系によっては距離を凌駕できる融通さはありますね。

最後はしっかり伸びてくる馬が多いので、2000m以下だと距離延長はプラスに考えてもいいかもしれません。

アメリカ型の種牡馬なんですが、ヨーロッパへの適性もある血統なので非根幹距離でも買えますね。

成長は遅め

ロードカナロア自身が晩成気味でしたが、産駒も三歳になってから成績が安定してくる馬が増えてきました。

これはキングカメハメハ産駒にも言えることですが、二歳戦よりも三歳戦、春よりも秋に期待できます。

逆に、若いうちはあまり買いかぶらず、取りこぼす可能性を念頭に置いて馬券は勝っておいたほうがいいでしょう。アーモンドアイやダノンスマッシュですら新馬戦は敗れています。

二歳の段階である程度活躍しているようだと大物になる可能性は十分ありますね。(まぁ、母系が早熟じゃないという前提はありますが・・・)

競り合いに弱い

これはあくまでも高いレベルでの話にはなってくるのですが、最近感じるのは競り合いでの弱さです。

ロードカナロア産駒の上級馬の勝ちパターンを思い出してみると共通するのは勝つときはどちらかと言えば馬体をあまり合わせていないような気がします。

勝ちパターンも勝負所ですっと前にでたり、後方一気で抜き去るなどのレースが多く、サートゥルナーリアが日本ダービーで差し返れたのはこの部分が影響したのではないかと感じました。

まぁこの弱点についてはロードカナロアというよりもキングカメハメハの血を引く産駒全体に言えることなのですが、いい脚を長く使うというよりも、高い身体能力や操作性を活かして一瞬で抜けた出してくる馬が多いので、どうしてもそこで決めきれないと二着や三着に敗れるというパターンが非常に多いですね。

中々前に行けないステルヴィオなんかが善戦タイプなのはこのあたりも影響しているのでしょう。

だから得意な距離でない場合はスペシャリストがいる場合などは決めきれないというシナリオも頭に置いておいたほうがいいと思います。

数年後のリーディング種牡馬は間違いなし!

現在ディープインパクトがぶっちぎりのリーディング種牡馬であり、二位がロードカナロアの父キングカメハメハという体制が長く続いています。

それをステイゴールドやハーツクライ、ハービンジャー、ダイワメジャーやルーラーシップなどが追いかけるという状況ですが、これらが今以上にブレイクスルーことは難しいでしょう。

個人的にはそこまで活躍すると思っていなかったルーラーシップが予想以上に活躍していることから、さらにスピードで上回るロードカナロアが活躍するのは間違いでしょう。

母の父キングカメハメハ以外であれば大体の牝馬につけられる血統構成も魅力ですし、ノーザンダンサーやミスタープロスペクターから程よく代を経ているのもいいですね。

アーモンドアイのように母の父サンデーサイレンスの中距離馬からさらに超一流馬が現れそうですし、スプリンターも当然出てくるでしょうね。

 

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