2018年アメリカ(北米)種牡馬ランキング



 

2018年の日本の競馬界(JRA)の種牡馬事情は相変わらずディープインパクトを中心にまわったわけですが、ロードカナロアが新たな怪物牝馬アーモンドアイやステルヴィオなどのGⅠホースを初年度産駒から送り出したり、昨年以上にハービンジャーが存在感を出し始めるなど次世代のリーディングサイアー候補も少しづつ現れ始めた状況でしたね。

かたや海外に目を向けるとヨーロッパは今年は超大物が出なかったもののガリレオがその牙城を守っていますが、賞金額に格差の大きいアメリカでは相変わらずの混戦模様でした。

昨年もアメリカ(北米)の種牡馬ランキングを振り返ってみましたが、今年も2018年のアメリカ種牡馬事情を振り返ってみたいと思います。

アメリカ(北米)の種牡馬ランキングには様々な基準やカウント方法が存在しますが、このサイトではBLOOD HORSE(※)のデータをベースにお送りします。

※アメリカのレースだけでなく世界中のレースがカウント対象になっており、アメリカで繋養されている種牡馬(アメリカでの生産馬)なら世界中のレースが対象(ただ国よって係数が存在)となっており、アメリカ以外で繋養されている種牡馬であれば、北米のレースに出走したものが対象となっているはずです。(すみません正確ではないかもしれませんが、確かこんな感じだったはずです)

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2018年種牡馬北米総合ランキング

1位 Kitten’s Joy(キトゥンズジョイ)

賞金総額:1,865万ドル 活躍馬:Roaring Lion(ロアリングライオン:2018年ヨーロッパ年度代表馬、ヨーロッパのGⅠを4勝)、Hawkbill(ホークビル:ドバイシーマクラシック)

El Prado(Sadllers Wells)の系統。2017年は総合3位(芝1位)

2018年の北米リーディングサイアーは昨年3位だったKitten’s Joy(キトゥンズジョイ)が接戦を制して、2013年以来の二度目となる首位となりました。

稼いだ賞金のうち8割近くが芝でのレースというのは相変わらずなんですが、芝限定だと2013年から連続の1位になります。

また実際は2018年のヨーロッパの年度代表馬(カルティエ賞)に輝いたRoaring LionやHawkbillなどヨーロッパ(ドバイも含む)での獲得賞金が800万ドルがカウントされるなどアメリカ大陸以外での活躍も目立ち、北米限定だと9位まで順位が落ちます。

ただ、これはどんな条件でも芝のレースであればどこでも走るということですので、この万能性こそがこの種牡馬の魅力でしょう。

日本ではジャンダルムとダッシングブレイズが走ってましたね。

このブログでも分析したように超大物というよりも1着かサクっと負けるかはっきりとしたレース結果になるというのはやはり産駒全体を見ても共通していました。

ホームラン(大物)タイプというよりもどの馬も安定して走る安打製造機という感じの種牡馬ですね。勝つべくレースにしっかりと勝って、相手が強いときっちり負けてくれる馬券的には美味しい馬ですね。

稼ぎ頭はHawkbillであり一頭で390万ドル稼ぎ出しています。

Kitten’s Joy(キトゥンズ ジョイ)産駒の特徴と傾向

2位 Candy Ride(キャンディ ライド)

賞金総額:1,797万ドル 活躍馬:Gun Runner(ペガサスワールドカップ)、Game Winner(BCジュヴナイルなど二歳GⅠを計三勝)

Fappiano(Mr Prospector)の系統。2017年は総合2位(芝12位)

2位は昨年と同様Candy Rideですが、今年もGun Runnerの影響が大きかったと言えます。

ペガサスワールドカップ一戦のみでの賞金が700万ドルなので、この馬を取り除くと一気に順位が低下していますが、2015年、2016年はいずれも一けた順位だったので今年どこまで踏ん張れるかは注目です。

二歳チャンピオンとなったGame Winnerがいるのでこの馬がどこまで頑張ってくれるかもポイントになりそうですね。

ダートの賞金構成率が九割近く、芝への対応力は少し疑問が残ります。

元々Candy Ride自身はアルゼンチンの生産馬であり、優れたスピードを持っていた馬のようです。

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3位 Scat Daddy(スキャットダディ)

賞金総額:1,571万ドル 活躍馬:Justify(米クラシック三冠)、Mendelssohn(UAEダービー:GⅡ)

父はヨハネスブルグでStorm Catで系統。2017年は総合6位(芝2位)

大物感には欠けるものの日本で安定した成績を残しているヨハネスブルグがアメリカ時代に残してきた種牡馬です。残念ながら2015年に11歳の若さで急死しています。

昨年は無敗の米三冠馬Justify(ジャスティファイ)を送り出しましたが、この年のケンタッキーダービーにはUAEダービーを圧勝したMendelssohn(メンデルスゾーン)も含めた計四頭の産駒を送り込むなど存在感を放ちました。

ヨハネスブルグの系統らしく2歳時から強さを見せますが、芝でのランキングでも4位(賞金額の38%)に入り、ヨーロッパでも結果を残すなど、オールラウンド型の種牡馬と言えます。

4位 Into Mischief(イントゥーミスチーフ)

賞金総額:1,388万ドル 活躍馬:Audible(フロリダダービー)

Storm Cat系のHarlan’s Holidayの直仔になり、妹にGⅠ11勝のBeholder(父ヘニーヒューズ)、弟はUAEダービーを勝ったMendelssohn(父Scat Daddy)がいる良血馬です。

代表産駒にはBCマイルを二連覇したGoldencents(ゴールデンセンツ)がいますが、昨年はAudible(オーディブル)がフロリダダービーで唯一GⅠを勝利したのみにとどまり(ケンタッキーダービーは三着)、いまいち大物感には欠けます。

しかしながら稼ぎ頭のAudibleが110万ドルしか稼いでいないのに4位に入るなど産駒は粒ぞろいであり、勝ち馬にはたくさんのステークスウィナーがいます。種付け料が15万ドルなのも納得ですね。

芝のランキングだと18位まで落ち込み(賞金割合だと17%)、ダート型の種牡馬となりますが、産駒はスプリントやマイル戦で結果を残しており、距離が長くなると詰めが甘くなる傾向にあるようです。

妹や弟の活躍もあり種付け頭数も増え、2016年は34位、2017年は11位と順調に順位を上げていますが、牝馬の質が上がってきた今後は大物が出てくる可能性は十分あります。

5位 Tapit(タピット)

賞金総額:1,286万ドル 活躍馬:Unique Bella(ビホルダーステークスなどGⅠ二勝、2018年チャンピオン古馬牝馬)

A.P.Indy(Seattle Slew)系のPulpitの子供です。

昨年と同様5位でしたが、30万ドルと言われた種付け料はさすがに22万⒌000ドルに下がっているようです。

かつてのリーディングサイアーであり産駒はよく走るんでしょうが、超がつく大物があまりおらず少しディープインパクトのような感じにはなっていますね。

今年も粒ぞろいではあったようですが、クラッシックやブリーダーズカップなど一線級のレースで勝つ馬がだせず、個人的には評価の難しい馬だと思います。

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6位 Curlin(カーリン)

Smart Strike(Mr Prospector系)の系統。

2015年は6位、2016年は総合2位、2017年は7位で今年もトップテン入りを果たしましたが、現役時代の戦績を考えるとこれぐらいでは満足できないところですね。

芝限定だと45位まで順位が落ちます(賞金割合は全体の12%)が2017年も68位だったように、自身と同様ダート向き種牡馬なのかもしれません。

7位 Quality Road(クオリティロード)

Gone West(Mr Prospector)系のElusive Qualityの子供。

2017年は10位でしたが今年は一けた順位に上げてきました。

2018年にBCマイルを勝ったCity of Light(シティオブライト)が今年に入りいきなりペガサスワールドカップに勝利するなど、2019年はさらなる上位入りが間違いないでしょう。

8位 More Than Ready(モアザンレディ)

サザンヘイロー(Halo)の系統です。

Roy Hが二年連続チャンピオンスプリンターに選ばれる活躍をするなど、2017年の15位から順位を上げてきました。

9位 Lookin At Lucky(ルッキンアットラッキー)

Smart Strike(Mr Prospector)の系統。

2016年は52位、2017年は25位から一気に順位を上げてきましたが、理由は明白、Accelerate(アクセラレイト)がGⅠを5勝して賞金の半分近い500万ドルを稼いだせいです。

10位 Flatter(フラッター)

A.P.Indyの直仔でありSeattle Slew系になります。

2016年は17位、2017年は21位でしたがトップテン入りをしてきました。

ただ、代表産駒のWest Coastが賞金の四割近くを稼いでいる(と言っても2018年は未勝利。ペガサスワールドカップとドバイワールドカップの二着の賞金がデカい!)ので、2019年は落ちてくるような気がしますね。

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11位 Malibu Moon(マリブムーン)

A.P Indyの直仔ですがすでに22歳と高齢です。

2017年は8位、2016年は13位、2015年は10位と毎年安定した成績を残しています。

12位 Medaglia d’Oro(メダグリアドーロ)

Kitten’s Joyと同じくEl Prado(Saddlers Wells)の血をひくMedaglia d’Oroです。

2016年は総合7位、2015年は2位の大物種牡馬ですが、昨年は4位(芝限定でも4位)のあと、2018年はトップテンから陥落してしまいましたね。

芝限定でも17位と今年は大舞台での活躍があまり見られませんでした。

元々牝馬に大物が多い種牡馬です。Kitten’s Joyよりはダートへの適性が見られます。

13位 Uncle Mo(アンクルモ―)

最近のアメリカの上位種牡馬には珍しいカロ(Grey Sovereign系)の血を引く種牡馬となります。

2015年に産駒がデビューしたあと第一世代のなかからNyquist(ナイキスト)が出て、2016年いきなりの3位。2017年はナイキストが引退していたため17位に落ちましたが、2018年は順位を戻してきました。

ナイキストに続く大物の出現が待たれますが、アメリカ国内では非主流血統(シアトルスルーやミスプロ系)を持たない種牡馬として期待されているようです。

14位 Ghostzapper(ゴーストザッパー)

Deputy Minister(Vice Regent)の系統であり、名馬Awesome Againの仔。

2017年は9位でしたが、2016年20位、2015年17位であったようにこのあたりのランキングの種牡馬ですね。

当初は20万ドルと言われた期待された種牡馬ですが、今は完全に中堅の種牡馬ですね。

この系統らしく牝馬に活躍馬が目立ちますね。

15位 Speightstown(スパイツタウン)

Gone West(Mr Prospector)系種牡馬。

ここ三、四年は15位から20位あたりをウロウロしている種牡馬ですが、2013年は2位に入るなど上位に行くポテンシャルのある種牡馬です。

自身も一流のスプリンターだったように、産駒もスピードを武器としている馬が多く、日本で走るリエノテソーロやマテラスカイを見ていると大体のイメージが想像できるかと思います。

勝ち上がり率が優秀で、おそらくは単純なスピードを一番の武器にしているタイプなんでしょうね。こういったタイプは下級条件で勝って、一流のレースで消してうま味のある種牡馬ですね。

2017年のランキング

2017年アメリカ(北米)種牡馬ランキング

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