Kitten’s Joy(キトゥンズ ジョイ)産駒の特徴と傾向

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今回はアメリカの種牡馬Kitten’s Joy(キトゥンズ ジョイ)に関する記事です。

先ほど11月11日に行われるデイリー杯2歳ステークス2017(GⅡ)に関する記事を色々見ていたところ、かつてスプリント路線で活躍したビリーヴの子供のジャンダルムに関して、”天才”武豊ジョッキーが”ビリーヴの子で一番いい”という趣旨の発言をしていました。

こういうたくさんの名馬を知る騎手の発言は本当にバカにならないものですが、ご存知のとおりビリーヴは北米に渡って繁殖生活中です。

ジャンダルムの血統を見ても父Kitten’s Joyとあり、何が何だか分かりません(笑)

これまでの子供たちも、一番仔のファリダットの父Kingmambo(キングマンボ)ぐらいであれは、さすがに大種牡馬キングカメハメハの父ということで代々の想像はつきますが、それ以外のビリーヴの子供たちのお父さんもなじみのない馬ばかりです。

そこで、今回はジャンダルムの父Kitten’s Joyという日本ではかなりなじみない馬ということで、この種牡馬がどんな馬なのかを調べてみました。

※情報は可能な限りどんどん更新していきます。

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Kitten’s Joyの血統と成績

Kitten’s Joy(2001年生まれ)

El Prado

1989 芦毛

Sadler’s Wells

1981 鹿毛

Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
Lady Capulet

1974 芦毛

Sir Ivor Sir Gaylord
Attica
Cap And Bells Tom Fool
Ghanzni
Kitten’s First

1991 鹿毛

Lear Fan

1981 黒鹿毛

Roberto Hail to Reason
Bramalea
Wac Lt.Stevens
Belthazar
That’s My Hon

1983 栗毛

L’Enjoleur Buckpasser
Fanfreluche
One Lane Prince John
Danger Ahead

父El Prado(エル・プラド・1989年生まれ)はアイルランドで9戦3勝の成績を収めた後、大種牡馬Sadler’s Wells(サドラーズウェルズ)の子としては珍しく北米で種牡馬生活を始めますが、ダートのレースが75%を占める北米でなんと2002年にはリーディングサイアーに輝いています。ヨーロッパの主力レースを席巻していながらアメリカで振るわなかったSadler’s Well’sにとってはエポックメイキング的な種牡馬になったわけです。

さて、そのEl Pradoの産駒の中から2001年にKitten’s Joy(キトゥンズジョイ)が誕生しますが、他にもEl Pradoはブリーダーズカップマイル(芝8ハロン)を勝ったArtie SChiller(アーティーシラー・2001年生まれ)や、トラヴァーズステークスなどGⅠ2勝などの他ブリーダーズカップクラシック(ダート10ハロン)やドバイワールドカップ(ダート10ハロン)でそれぞれ2着に入ったMedaglia d’Oro(メダグリアドーロ・1999年生まれ)などダートGⅠまで勝つような馬を送り出しています。

芝レースは当然お手の物だったものの系統ですが、このEl Pradoの偉大だったところは、ダートもこなせる種牡馬だったようでこれが好成績につながています。

ちなみMedaglia d’OroはKitten’s Joyとともに北米種牡馬ランキングで上位に安定しており、二枚看板とも言えます。

次に母系に目を向けると、Kitten’s Joyの母の父はLear Fan(その父Roberto)、母の母の父はL’Enjoleur(その父Buckpasser)という血統構成になっていますが、ダートというよりも、いかにも芝の中距離を得意とするような血統構成になっています。

Kitten’s Joyの妹Precious Kitten(プレシャスキトゥン・父Catienus)も芝のGⅠを三勝した一流馬ですが、Kitten’s Joyのほうが格上のレースで活躍しています。

現役時代

血統構成を総合するとKitten’s Joyは芝向きの中距離馬ですが、やはりセクレタリアトステークス(GⅠ、芝10ハロン)やジョーハーシュ・ターフクラシック招待(GⅠ、芝12ハロン)などGⅠを2勝し田他、ブリーダーズカップターフ(芝12ハロン)やアーリントンミリオン(芝10ハロン)でそれぞれ2着に入るなど2004年米最優秀芝馬に選ばれています。

通算成績は14戦9勝で2着四回。デビュー戦で5着だった以外はすべて連対しています。

  • 2歳時・・・4戦2勝(重賞レースの出走歴なし)
  • 3歳時・・・8戦6勝(セクレタリアトステークス、ジョーハーシュ・ターフクラシック招待、BCターフ2着)
  • 4歳時・・・2戦1勝(アーリントンミリオン2着)

たまたまかは分かりませんが3歳以降のレースで2着に敗れた三戦とも馬場はやや重ですが、もしかしたらこのあたりに敗因があるのかもしれません。

とにかく芝ではかなりの一流馬だったことが分かります。

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2013年の北米リーディングサイヤー

Kitten’s Joyは引退して種牡馬入り後は安定した成績を誇っており、2011年頃からリーディングの上位に登場し始め、2013年には念願のリーディングサイアーに輝いています。2016年のランキングでも5位に入っており、下級条件での賞金が特に少ない海外の競馬で安定した成績がおくれているということはいかに粒揃いなのかが分かります。

自身と同じように芝のレースを得意とする多数のGⅠホースを送り出しており、北米でのSadler’s Wells系の発展に貢献しています。

2016年の種付け料は10万ドルということからも超一流の種牡馬と言えますね。

主な活躍馬

海外の主なGⅠ勝ち馬

Stephanie’s Kitten(ステファニーズ キトゥン)

母の父:Catienus(Storm Bird系) 母の母の父:Red Ransom(Roberto系)

2009年産の牝馬で2015年のBCフィリー&メアターフ( GⅠ、芝1900m)など芝のGⅠを5勝。通算25戦11勝で2014年のBCフィリー&メアターフでも2着に来ています。

Big Blue Kitten(ビッグ ブルー キトゥン)

母の父:Unaccounted For(Damascus系) 母の母の父:Spend a Buck(Buck Passer系)

2008年産牡馬。2015年のターフクラシックステークス(GⅠ、芝2400m、一着賞金30万ドル)を2分23秒39のレコードタイムなどで勝利するなどGⅠを4勝し、通算成績は33戦14勝、ターフクラシックSを勝った後挑んだBCターフ(GⅠ、芝2000m)は翌年の凱旋門賞馬でアイルランド産のFound(ファウンド)の3着に敗れています。2015年のエクリプス賞(アメリカの年度表彰)最優秀芝牡馬。

この馬も3代母(母の母の母)の父まで行くとRobertoが入っています。

 Oscar Performance(オスカー パフォーマンス)

母の父:Theatrical(Nureyev系) 母の母の父:Mr Prospector

2014年産の牝馬で現役馬となります。2歳時にBCジュヴェナイルターフ(GⅠ、芝1600m)を勝利したあとは、セクレタリアトステークス(GⅠ、芝2000m)など芝のGⅠを4勝。2017年のBCターフは9着と大敗しています。11戦6勝2着1回。

Real Solution(リアル ソリューション)

母の父:Pulpit(Seattle Slew系) 母の母の父:Dynaformer(Roberto系)

2008年アメリカ産の牡馬ですが、3歳まではイタリアで走っており4戦3勝。イタリアダービーは6着。アメリカにトレードされた後は、アーリントンミリオン(GⅠ、芝2000m)を勝利するなどし、15戦5勝でGⅠは2勝。そこまでの大物感はないですね。

Divisidero(ディヴィシデロ)

母の父:Lemon Drop Kid(Kingmambo系) 母の母の父:Nashwan(Blushing Groom系)

2012年産の現役牡馬です。ターフクラシックステークスを二連覇しGⅠ2勝。16戦して5-2-3-6という成績ですが、相手が強いと凡走しているので少し底力には欠けそうです。

Hawkbill(ホークビル)

母の父:Giant’s Causeway(Storm Cat形) 母の父:Fappiano(Mr Prospector系)

2013年アメリカ産。

先日のドバイシーマクラシック(GⅠ、芝2410m)でレイデオロやモズカッチャンに勝利したこのHawkbillもKitten’s Joy産駒となります。

実は馬主がドバイのゴドルフィンということでアメリカ産ながらヨーロッパを中心に使われていたようで、他のGⅠの勝ち鞍はアイルランドのエクリプスステークス(芝、約10ハロン)のみで5歳の夏までは詰め切れないレースが多かったようですね。

ただ昨年の夏以降の成績は安定しており成長力を感じます。

※現役馬です。

 

他、GⅠおよび重賞の勝ち馬多数

日本の重賞勝ち馬

ジャンダルム

母の父:サンデーサイレンス 母の母の父:Danzig

2017年の新GⅠであるホープフルステークス(GⅠ)2着に入った他、デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)を勝利しています。母はあの快速馬ビリーブになります。ホープフルステークスは3コーナーあたりから馬なりで進出していき、直線半ばまでは先頭ですが、マークされていたような形になったので差されてしまいましたが見どころは十分でしたね。

強豪がそろった弥生賞も4コーナーまでは抜群の手ごたえだったそうですが、イマイチ伸びをかいて武豊ジョッキーも首をひねっていましたが、切れ味や先行力で勝負するタイプというよりも、高い身体能力を活かしてレースに挑むタイプに見えますね。

ダッシングブレイズ

母の父:Honour and Glory(In Realty系) 母の母の父:Miswaki(Mr Prospector系)

2018年1月現在18戦7勝。主な勝鞍にはエプソムカップ(GⅢ)がありますが、GⅡなどでもマイル前後の距離を中心に好走しています。中団あたりから繰り出す鋭い末脚が魅力ですが、一流どころが相手となると少しだけ見劣りしますね。

ジャンダルムと同じく高いスピード能力を感じますが、GⅠを勝ちきるだけの底力には欠けるような印象です。

血統的には母系に多少の軽さは感じるものの、強烈なスピード血統という感じではありません。

 

産駒の傾向と特徴

日本ではそれほど数が入ってきていないので、重賞の勝ち馬が今のところダッシングブレイズとジャンダルム(2017年12月追加)のみとなります。

アメリカでの産駒を見ていくと本当に芝レースでの圧倒的な強さが目立ちますが、2歳戦から古馬での活躍、距離もマイルからクラシックディスタンスで活躍しており、かなりの万能性と成長力を感じます。

現在の所活躍馬の母系を見ると、日本の一流馬と同じようにStorm CatやKingmambo、Nureyevなどの名前が見られ、トレンドのスピード血統を持っているのが活躍のポイントに思えます。また共通点というのには早計かもしれませんが、一流馬の母系にはRoberto系の血が割と入っているのも少し気になりますね。

全体的にKitten’s Joy自身はやや現代のスピード血統の血がないため、スピードタイプとの母系との相性はいいのでしょう。

ダッシングブレイズなどの活躍を見る限り、かつてのSadler’s Wells系にあった重たさは代を経て、完全に解消されているように思われ、ある程度のスピード勝負にも対応できるでしょうが、重賞レースなどで33秒台前半の切れ味勝負になると少し分が悪いでしょうから、時計の出やすい馬場でのスローペースという展開はあまり歓迎できませんね。

また上級馬の戦績を見ると2着3着を繰り返すというよりも比較的1着か掲示板を外すかの極端なタイプのようで、こういったタイプは弱い相手には強く、強い相手には弱いのでそれぞれの馬の能力の見極めは重要になります。

ジャンダルムのように3着であれ勝ち負けに絡んでいるうちは軽視は禁物でしょうが、ダッシングブレイズのようにある程度底が割れた馬はGⅠではスパッと切っても大丈夫でしょうね。

GⅠを勝つだけの底力はしっかりと備えているので、夏の阪神競馬場や坂道の下りを活かした京都競馬場などのレースでは注意が必要でしょうね。

総合するとイメージとしてはSadler’s WellsというよりもKitten’s Joyの母の父のRobertoの雰囲気に近く、こちらのイメージでとらえておくのが正解でしょう。

古馬になっても活躍しており、成長力と身体的な丈夫さもあるようです。

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