キンシャサノキセキ産駒の特徴と傾向

投稿者: | 2020年3月18日

フジキセキの血をつなぐ貴重な種牡馬

今回は種牡馬キンシャサノキセキについて取り上げていきたいと思います。

キンシャサノキセキの父はあのフジキセキですが、フジキセキと言えばサンデーサイレンスの三年目の産駒ながら、三歳を迎えた頃にはすでに”サンデーサイレンスの最高傑作”とも呼ばれたほど前評判の高い馬でした。僕も競馬をはじめて数年の頃でよく覚えている競走馬です。

弥生賞を最後にわずか四戦での引退となりましたが、黒光りして見栄えのする馬体、派手さはないものの勝負所でしっかりと動いて、きっちりと抜け出すレースぶりは古馬のような風格があったことを覚えています。

残念ながら皐月賞を前に屈腱炎で引退となりましたが、前評判の高さを証明するかのように種牡馬入りしてからはリーディングの上位をキープします。

残念ながら2015年に亡くなってしまいましたが中央だけで78の重賞を制したほどでした。

その後、サンデーサイレンスからはステイゴールドやハーツクライ、ダイワメジャー、ディープインパクトが種牡馬としても成功したわけですが、このフジキセキが先陣を切って早々と結果を残したことによってサンデーサイレンスの種牡馬としての価値や信頼度が高まったことは間違いないでしょう。

ただ、そのフジキセキから出た牡馬の大物がキンシャサノキセキやカネヒキリ、サダムパテックなのですが、産駒が重賞をたくさん勝ってはいるものの、前述の他のサンデーサイレンス系種牡馬と比べるとどうしてもスケール感という面では見劣ってしまします。

そうなると気になるのはその血が今後この血が残るかという点ですが、現状はカネヒキリ産駒が地味に活躍しているぐらいでキンシャサノキセキ頼みという状況です。

はてしてキンシャサノキセキはフジキセキの血をつなげることができるのか、どんな産駒を出しているのかをフォーカスしてみたいと思います。

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キンシャサノキセキの血統

2003年9月24日生まれ オーストラリア(Arrowleave Joint Venture)産

フジキセキ
1992 青鹿毛
父の父

*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛

Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母

*ミルレーサー
Millracer
1983 鹿毛

Le Fabuleux Wild Risk
Anguar
Marston’s Mill In Reality
Millicent

*ケルトシャーン
Keltshaan
1994 鹿毛

母の父

Pleasant Colony
1978 黒鹿毛

His Majesty Ribot
Flower Bowl
Sun Colony Sunrise Flight
Colonia
母の母

Featherhill
1978 鹿毛

Lyphard Northern Dancer
Goofed
Lady Berry Violon d’Ingres
Moss Rose

キンシャサノキセキが特徴的なのはフジキセキ産駒でありながらオーストラリア産という点です。

いわゆる〇外馬となります。フジキセキが日本初のシャトル種牡馬としてオーストラリアに渡っていた時に種付けされた産駒であり、現地で生まれています(9月生まれ)。

まず、父のフジキセキですが現役時代に騒がれたのを証明するかのように種牡馬として大成功しました。

産駒デビューから二年目ですでに単年で勝ち馬率が四割を超え、三年目には種牡馬ランキングの6位に入っています。その後2014年まで十五年間ランキング10位以内をキープしており、一流の種牡馬を残しています。

フジキセキの血統を語る上で注目は三代母Millicentがあの超一流の競走馬であり大種牡馬と知られるミルリーフ(Mill Reef)の半妹という点であり、母系はヨーロッパ型の底力に優れた血をベースとしています。フジキセキの姉シャイニンレーサー(父ノーザンテースト)も若いうちから安定した成績を残し重賞を勝つなどしていたので、期待のサンデーサイレンス産駒という印象でした。

産駒はミルリーフの血を受けてか、早い時期から活躍し勝負強い産駒が多かったのですが、その活躍がマイル周辺だったのが特徴でした。また人気をして負けたり、人気を落としたと思ったら勝つなど中々馬券的に難しい馬でしたが、このあたりは気性面の難しさがでたことが想像できます。

血統的には2000m前後でも十分活躍できる配合ですがやはりミルリーフと同族だけあって内に強い闘志を溜めるタイプが多かったのでしょう。

キンシャサノキセキの母系に目をやると、まず注目は伯父にフランスのリュパン賞(GⅠ、芝2100m)の勝ち馬グルームダンサー(父Blushing Groom)がいます。

そして配合を見ていくと気性的に難しい血が並びます。母の父であるプレザントコロニ―は気性の難しさで有名なリボーの血を引きますし、母の母の父はこれまた馬群が苦手なタイプが多いリファールがいます。

いずれも中長距離でGⅠを勝つようなスタミナと底力をもつタイプの種牡馬なので、全体的には中距離の底力タイプなのですが、どうしても気になるのは気性面のほうですね。

実際にキンシャサノキセキはもの凄く気性的に激しかったようなので、このあたりが距離的な限界があった理由だと考えられます。似たような種牡馬としては中距離型なのに短距離を得意としたキングヘイロー(父ダンシングブレーヴ)が挙げられますが、どちらもそう言えばリファールの血を引いていますね。

現役時代

2003年生まれで通算31戦12勝(12-4-3-12)。
主な勝ち鞍:高松宮記念(GⅠ)二回、阪神C(以下GⅡ)二回、スワンS、

主なGⅠでの成績は高松宮記念(GⅠ、芝1200m)を七歳時と八歳時に二連覇した他、五歳の時にも二着に入っており、相性の良さを見せています。他にもスプリンターズS(GⅠ、1200m)で二度の二着がありスプリンターとして一流だったものの、反面負けるときは二桁着順に大敗することも多く、非常に気難しい馬でした。

距離的にも限界がある馬で1600m以上の重賞ではNHKマイルCの三着があるぐらいで、距離的限界を見せました。

9月生まれだったこともあり成績が安定したのは古馬に入ってからのほうが安定してはいたものの、人気したと思ったら惨敗するな不安定さを見せています。

同期にはメイショウサムソンなどの他、ソングオブウインドやロジックなどがおり、一つ上にディープインパクトなどもいたせいでレベル的にはあまり高くなかったという印象があります。牝馬ではアーモンドアイの母として知られるフサイチパンドラやカワカミプリンセスなどがいましたが、やはりあまり印象に残った世代ではないですね。

種牡馬成績

2011年から社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、2014年に初年度産駒がデビュー。

初年度150万円だった種付け料は2015年に100万円にまで下がったものの、産駒の活躍により2016年から250万円まで上昇。

2014年:74位 ※初年度のため二歳のみ
2015年:22位・・・重賞1勝。勝ち馬率.321と種付け料の割に高い数字を残す。
2016年:14位・・・重賞2勝。種付け料が100万円から250円まで上昇。IEが1を超える。
2017年:14位・・・重賞2勝。
2018年:12位
2019年:11位・・・重賞未勝利に終わったことにより種付け料が200万円に低下も2020年からは再び250万円に。

主な産駒

シュウジ

母の父:Kingmambo 母の母の父:Silver Hawk

2013年浜本牧場産。

二年目の産駒にあたりますが阪神カップ(GⅡ、芝1400m)の勝ち馬です。

三歳時に阪神カップを勝利したものの、四歳時に不振に陥り早熟化と思われましたが、徐々に立ち直り最近はダートの短距離で好走しています。

兄に北九州記念(GⅢ、芝1200m)の勝ち馬ツルマルレオン(父ハーツクライ)がいますが、短距離で良績を残し古馬になっても元気に走っているところは似ていますね。

サクセスエナジー

母の父:ジャングルポケット 母の母の父:Deputy Minister

2014年タニグチ牧場産。

ダートを走り、中央重賞は未勝利ながら地方の交流競走を中心に活躍しています。

母は中央未勝利ながら、従兄弟にフェブラリーステークス(GⅠ、ダート1600m)の勝ち馬サクセスブロッケン(父シンボリクリスエス)がいる他、その母で伯母にあたるサクセスビューティーはフィリーズレビュー(GⅢ、芝1400m)の勝ち馬で、さかのぼるとブロードアピールも同じ一族です。

デビューは三歳になってからでしたが三歳の暮れに一気にオープンまで駆け上がっています。

モンドキャンノ

母の父:サクラバクシンオー 母の母の父:Herat(その父Northern Dancer)

2014年ノーザンファーム産で、京王杯2歳S(GⅡ、芝1400m)の勝ち馬。朝日杯FS(GⅠ、1600m)はサトノアレスの二着。

京王杯は中々見どころのある勝ち方でしたが、その勢いをかって挑んだ朝日杯では最速の上りで追い込み七番人気ながら二着に食い込みました。

ただ、結果的にはメンバーのレベルが低かったのか三歳になると目立った活躍をすることなく喘鳴症(ノド鳴り)の影響もあり早々と引退。

スピードを買われ厩務員さんの推薦などもアリクラックステーブル(北海道新冠)というところで種牡馬入りしているとのことです。

カシアス

母の父:ディラントーマス 母の母の父:Gone West

2015年新ひだか町産。函館2歳S(GⅢ、芝1200m)の勝ち馬で、京王杯2歳Sはタワーオブロンドンの二着。

NHKマイルCの十着を最後にオーストラリアに移籍しています。

当初は重賞でもそこそこ活躍していたようですが、その後のレースでも勝つまでには至ってないようです。

三代母ピュアグレインは愛オークス馬です。

 

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産駒の特徴と傾向

距離的な限界が存在

芝では特に1600mを超えたあたりから急にに成績が落ちます

ダートも芝ほどではありませんが、距離が延びるに従い、明らかに成績が下降しているので1600m以上のレースで人気している場合は注意が必要です。

勝率のわりに連対率、複勝率が低い

中々距離面以外に特徴らしい特徴をつかみにくいキンシャサノキセキ産駒ですが、少し気になるのは連対率や複勝率の低さです。

通常のランキング上位種牡馬であれば何らかの条件で複勝率が30%近くでることが多いのですが、全体的に20%前半の複勝率の条件が多く、主要な距離ではダートの1400m以下で25%を超えているぐらいです。

また父フジキセキの産駒は穴を空けるイメージがありましたが、キンシャサノキセキ産駒で複勝回収率が100を超えている条件はダートの1000mぐらいと意外と穴をあけていません。

どちらかと言えば、ヒモ穴で狙うぐらいならスパッと切ったほうがいいようです。

どうしても狙うのであればダートの1400m以下ですね。

意外と早熟ではない

上級馬の多くが三歳の早い段階で活躍して以降、重賞で名前を見なくことが多いので早熟のイメージがありますが、意外と古馬になってもしぶとく走っている産駒が見られます。

ストームキャット系の産駒などは三歳までの活躍から急にこと切れたように走らなく種牡馬もいますが、徐々に立て直しながらオープンまで上がってくる馬が多く、早い見切りは禁物です。

ただ、いつ走るのか中々条件による判断が難しい種牡馬なので調教などの動きがポイントなのかもしれません。

気性がきつい系統ではあるので、もしかしたらこのあたりが成長して改善しているという可能性も考えられますね。

時計勝負は苦手なので重賞は三歳の春まで

重賞で勝ち負けしているのが三歳の春までに集中していますが、前述のとおり古馬になって意外と老け込まずに走りっています。

これと似たような傾向を見せている種牡馬と言えばダイワメジャー産駒です。

おそらくこういう傾向を示す馬は仕上がりは早いものの、実はそんなに脚が速くないタイプなんだと思います。

他の種牡馬の子供たちが成長してくると上の条件では勝負できなくなるものの、かと言って早熟というわけではないのでダートや時計のかかる条件でぽつりぽつりと勝ち上がってくる、そういったタイプの種牡馬ですね。

 

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