A.P.Indy(エーピーインディ)系種牡馬の現状

サラブレッドの血統の歴史と言えば常に淘汰の繰り返しであり、100年前にその血を爆発的に広めたセントサイモンも、直系はわずかに残るものの、現在ではほぼ母系にでのみその存在感を残します。

いわゆる”セントサイモンの悲劇”といわれる血が広まり過ぎた影響による没落は有名な話ですが、近年に限ってもそのトレンドは変わり続けており、ボールドルーラーからミスタープロスペクター、ノーザンダンサーなど時代を支配した馬も数年経てばあっという間に表舞台から引きずり降ろされるなど、そのサイクルはあっという間です。

現在の世界の主流血統と言えば、ガリレオを軸としたサドラーズウェルズ(ノーザンダンサー)の系統や、ミスタープロスペクターなどの系統がほとんどになりますが、日本ではそれに逆行するようにサンデーサイレンスが支配しています。

まさしくガラパゴス的に発展したサンデーサイレンス(Turn-to)系ですが、その血は海外でも注目され始めていますね。

そしてアメリカでももう一つ少数派にはなってきているものの、絶滅することなくローカルに太く残っている系統がボールドルーラーを始祖とするA.P.Indy(エーピーインディ)の系統です。

エーピーインディもサンデーサイレンスと同じく国内でのみ残っているといい種牡馬にはなりますが、かつてアメリカ競馬を支配したボールドルーラーの血を引くこの系統がどのような形で残っているのか調べてみたいと思います。

スポンサーリンク


A.P.Indyの血統

Seattle Slew
1974 黒鹿毛
父の父

Bold Reasoning
1968 黒鹿毛

Boldnesian Bold Ruler
Alanesian
Reason to Earn Hail to Reason
Sailing House
父の母

My Charmer
1969 鹿毛

Poker Round Table
Glamour
Fair Charmer Jet Action
Myrtle Charm

Weekend Surprise
1980 鹿毛

母の父

Secretariat
1970 栗毛

Bold Ruler Nasrullah
Miss Disco
Somethingroyal Princequillo
Imperatrice
母の母

Lassie Dear
1974 鹿毛

Buckpasser Tom Fool
Busanda
Gay Missile Sir Gaylord
Missy Baba

エーピーインディは1989年アメリカ生まれの競走馬です。

父は三冠馬Seattle Slew(シアトルスルー)、母の父Secretariat(セクレタリアト)も三冠馬という配合であり、兄は三冠レースの一つプリークネスステークスの勝ち馬Summer Squall(サマースコール)という超良血馬。

近親には活躍馬多数

競走成績

二歳時よりアメリカで走り、二歳の時はGⅠ勝ちを含む4戦3勝。

三歳になるとケンタッキーダービーの前哨戦の一つサンタアニタダービーを勝利したものの、軽いけがのためこれを回避したものの、三冠レース最後の一つベルモントステークスを勝利しています。その後二つのレースで敗れましたが、最後の大一番ブリーダーズカップクラシックをしっかりと勝利し、この年の北米年度代表馬(エクリプス賞年度代表馬)に輝いています。

通算11戦8勝で3着が一回、残り二戦は4着と5着です。

主な勝鞍

二歳時・・・(GⅠ)ハリウッドヒューチュリティ

三歳時・・・(GⅠ)BCクラシック、ベルモントステークス、サンタアニタダービー、(GⅡ)ピーターパンステークス、サンラファエルステークス

代表産駒や後継種牡馬

Pulpit(プルピット)

母の父:Mr Prospector 生年:1994年-2012年

1994年産でファーストクロップにあたります。何と言っても近年のアメリカの種牡馬の中で王様として君臨するTapit(タピット)の父として有名ですが、現役時代は凡庸ではなかったものの6戦4勝の成績で引退しました。

ダートで活躍するGⅠホースを多く送り出しましたが、メジャーなレースを勝った馬はおらず、直接超大物とよべる競走馬をだしているわけではありません。

2017年の皐月賞を勝利したアルアインの母の父は直仔のEssence of Dubaiとなります。UAEダービー(GⅡ)など13戦5勝の準一流馬みたいです。

Malibu Moon(マリブムーン)

母の父:Mr Prospector 生年:1997年-

通算2戦1勝。代表産駒にケンタッキーダービー馬のOrb(オーブ:2010年産)がいますが、他の産駒は若干落ちますね。

2017年種牡馬ランキング8位、2016年は13位

Flatter(フラッター)

母の父:Honour and Glory(In Reality系)

1999年産。現役時代は6戦4勝で早期に引退。

2017年のエクリプス賞3歳チャンピオンのWest Coast(トラヴァーズS、ペガサスワールドカップ2着)を送り出しました。

2017年の種牡馬ランキング21位、2016年は17位。

Mine Shaft(マインシャフト)

母の父:Mr Prospector 生年:1999年-

通算18戦10勝で2003年のエクリプス賞年度代表馬になります。競走成績だけで見ればBernardiniとならんでエーピーインディの代表格ですね。

日本ではカジノドライブ(フェブラリーステークスでサクセスブロッケンの2着)の父として有名ですが、産駒に超大物がいるわけではありません。

2017年、2016年の種牡馬ランキングは27位と23位であり、種付け料も25000ドルと他の馬に比べて安いですね。

Bernardini(バーナーディニ)

母の父:Quiet American(Fappiano系) 生年:2003年-

2003年産。A.P.Indy産駒の牡馬としては最も活躍した馬になります。主な戦績ははプリークネスS、トラヴァーズS、ジョッキークラブ金杯(いずれもGⅠ)、BCクラシック2着など8戦6勝で2006年の3歳牡馬チャンピオン。

Stay Thirsty(トラヴァーズS、シガーマイルH)、To Honor and Serve(シガーマイルH、ウッドワードS)、Alpha(トラヴァーズS、ウッドワードS)などの産駒がいますが超一流馬が出ていません。

2017年の種牡馬ランキングは29位に終わったものの、2016年は9位。

Majestic Warrior(マジェスティックウォリアー)

母の父:Seeking the Gold 生年:2005年

2歳時にホープフルステークス(GⅠ、ダート1400m)を勝利していますが、3歳時には三冠レースの前哨戦を凡走するなど見どころはなく7戦2勝。

代表産駒にはケンタッキーオークスなどGⅠを4勝したPrincess of sylmar(プリンセスオブシルマー:2010年)や日本で重賞戦線で活躍しているベストウォーリア(2010年産)などがいますが、それ以外に目立った産駒がいません。

2017年の種牡馬ランキングは26位、2016年は36位。2015年に日本に輸入されています。

シンボリインディ

母の父:Danzig 生年:1996年-2001年

日本でGⅠを勝ったA.P.Indy産駒はこのシンボリインディのみとなりますが、他にもヒシナイル、サヤカ、アラタマインディがいるものの、いずれも3歳の夏以降は不振に陥っており、仕上がりの早い早熟タイプという傾向が見えます。

シンボリインディは古馬になり京王杯オータムハンデで復活の勝利をあげましたが、最後はレース前の事故で残念ながら予後不良となっています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)