アドマイヤムーン産駒の特徴と傾向

競馬界で”アドマイヤ”と言えば、個人馬主ながら数々の活躍馬を送り出すだけでなく、物言う馬主として知られる近藤利一さんが所有している馬たちの冠名ですが、その中でも一番活躍した馬がアドマイヤムーンですね。

アドマイヤムーンは2007年には年度代表馬にも輝くなど間違いなくトップクラスの馬の一頭でしたが、種牡馬入りしてどんな産駒を送り出しているのか分析してみたいと思います。

 

スポンサーリンク


アドマイヤムーンの血統

*エンドスウィープ
End Sweep
1991 鹿毛

父の父

*フォーティナイナー
Forty Niner
1985 栗毛

Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
File Tom Rolfe
Continue
父の母

Broom Dance
1979 鹿毛

Dance Spell Northern Dancer
Obeah
Witching Hour Thinking Cap
Enchanted Eye

マイケイティーズ
1998 黒鹿毛

母の父

*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛

Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
母の母

*ケイティーズファースト
Katies First
1987 鹿毛

Kris Sharpen Up
Doubly Sure
Katies *ノノアルコ
Mortefontaine

父エンドスウィープはカナダで走り18戦6勝ながらGⅢを勝っただけの中級馬ですが、その父フォーティーナイナーの日本での活躍もあり2000年に日本に導入されました。

ただ残念ながら供用三年間で急逝してしまったわけですが、その短い期間からこのアドマイヤムーンをはじめ様々な活躍馬を送り出し、2005年には種牡馬ランキングでも6位に入るなど日本競馬に抜群の相性を見せた種牡馬でした。

エンドスウィープはアドマイヤムーンの他にもスウィープトウショウ(秋華賞、宝塚記念、エリザベス女王杯:2001年産)やラインクラフト(桜花賞、NHKマイルC:2002年産)など立て続けに複数のGⅠを勝利する馬を輩出しましたが、日本で走った産駒の通算成績もすさまじく、勝ち馬率は.610オーバー、一頭あたりの賞金獲得額をしめすアーニングインデックスは約2.6を誇るなど、産駒数は200頭に満たないながらこの数字はディープインパクトとほぼ同じぐらいの数字となります。

せめてあと五年生きていれば日本の競馬界の血統勢力図も間違いなく変わっていたでしょう。

母系を見ると、祖母の妹には90年代前半に最強牝馬の一頭に数えられたヒシアマゾンがいるほか、スリープレスナイトも近親におり底力に優れた牝系とも言えます。

三代母のKaties(ケイティーズ)はアイルランド1000ギニー(GⅠ:日本で言う桜花賞にあたります)などを勝利しています。

現役時代

現役時代は海外3戦1勝も含めると17戦10勝(国内14戦9勝)の成績を収めており、主な勝鞍には宝塚記念とジャパンカップ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)などGⅠを3勝している他、安定した成績をほこり、生涯7度の敗戦で掲示板を外したのは日本ダービーの7着と天皇賞・秋の6着のみとなっています。

特筆すべきは一度も勝ち馬から1秒以上離されていないことで、いかに能力が高かったかが分かります。

現役時代の印象としては末脚はしっかりとしておりGⅡでは強いものの、GⅠになるとどこか詰めの甘さを感じさせる馬でしたが、いつの間にかGⅠを参照していたイメージがあります。

2歳のときから活躍していましたが、本格化したのは三歳の秋以降であり、成績も4歳時がずば抜けた安定感のある数字(GⅠ5戦を含みながら4-0-1-1)となっています。

種牡馬ランキングの推移

  • 2011年・・・52位:ファーストクロップサイアーランキングはダイワメジャー(35位)に次ぐ2位
  • 2012年・・・22位:重賞2勝
  • 2013年・・・15位:重賞6勝(障害3勝含む)
  • 2014年・・・14位:重賞1勝
  • 2015年・・・13位:重賞2勝
  • 2016年・・・13位:重賞勝ちなし
  • 2017年・・・11位:重賞2勝、勝ち馬率は初の3割超え(.310)、IEはこのクラスの種牡馬としては異例の1.84

代表産駒

2011年から産駒がデビューしており、2018年デビューする馬が8世代目となります。

セイウンコウセイ

2013年産 母の父:Capote(Seattle Slew系)

現役馬ですが、昨年高松宮記念を勝利してアドマイヤムーン産駒として初めてのGⅠ勝利となりましたが、スピードを活かした先行力が持ち味ですね。

当初は勝ちきれないレースが続きましたが、スプリント路線にしぼってから一気に本格化しましたねが、高松宮記念以外はシルクロードステークス2着が二回あるのみで重賞は1勝のみ。

近親にタイキダイヤやタイキフォーチュンなどがいます。

ファインニードル

2013年産 母の父:Mark of Esteem(Mill Reef系)

現役馬。先日この馬も高松宮記念を勝利して二年連続アドマイアムーン産駒がこのレースを勝利したことになりました。

非常に素質を感じさせる馬でセイウンコウセイ以上の賞金を稼ぎそうな気がしますが、たまに謎の敗戦があり安定感に欠きかきますね。

近親に特に活躍馬が見当たりません。

ハクサンムーン

2009年産 母の父:サクラバクシンオー

第一世代の馬ですが京阪杯などのスプリント系重賞を3勝したほか、高松宮記念とスプリンターズステークスでそれぞれ一回づつ二着に入っており出世頭となりました。

2歳時に新馬勝ちはしているものの、実際にオープンいりしたのは3歳の暮れで、この馬も少し奥手でセイウンコウセイと同じくスピードが持ち味ですね。

5歳の秋以降は急に勝ちきれなくなり2着が多くなっています。成績は突然不安定になっていますね。

産駒の特徴と傾向

夏や秋に連勝し始める

アドマイヤムーン自身は早い段階から素質を見せはじめましたが、成績が安定したきたのは古馬になってからです。

上級馬の多くも3歳夏あたりから成績が安定し始めるので早い見限りは禁物です。三歳の早い時期にサッパリだった馬が本格化して昇級することが多いので夏ごろの条件戦は狙い目と言えますね。

人気薄の激走はない

これは上のレースほどこの傾向が強いのですが、2017年までの重賞・特別レース計130勝のうち、10番人気以下での勝ちは3勝のみ、8番人気以下での勝利も7勝しかありません。

重賞の複勝圏内で見ても約200回出走して8番人気以下では六回しか絡めていませんし、1着と2着に入ったのはそれぞれ一回のみです。

強い相手にはしっかりと負けるのがアドマイヤムーン産駒の特徴と言えますね。これはエンドスウィープやフォーティーナイナー系全般に僕が感じていることです。

芝専用種牡馬

フォーティーナイナーの系統ということでダートも走りそうなイメージがありますが、全く走りません。

2017年まででダートで1200回近く出走して56勝しかしていないのは、種牡馬全体で見ても異例の低さです。

特に上級レースでは1600万以下勝ちが2勝のみとその傾向が強くなります。

1400m以下で信頼

おそらく超一流馬になると2000m前後の距離もこなしてくる(おそらく気性的な問題が強い気がする)でしょうが、ほとんどの上級馬がスプリント戦を得意としています。

勝ったレースの平均距離が1400m台というのは上位の種牡馬の中ではワーストといってもいいぐらいの短さなので、マイルあたりですでに疑っていいレベルかもしれません。

謎の凡走

条件戦など本格途上のときは非常に信頼できるアドマイヤムーン産駒ですがオープン入り後は非常に成績が不安定になりますね。

セイウンコウセイをはじめファインニードルやハクサンムーンにも同じことが言えますが、あまり信頼し過ぎるのも危ない種牡馬なのかもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)