天皇賞(春)2020予想 出走予定馬の血統と寸評

投稿者: | 2020年4月24日

競馬新聞

存在意義が問われつつある伝統の長距離GⅠ

2020年5月3日(日)に京都競馬場で行われる第160回天皇賞(春)(外回り、芝、3200m)の予想を行いたいと思います。

天皇賞(春)と言えば僕が競馬をはじめた頃にはメジロマックイーンや、ビワハヤヒデ、テイエムオペラオー、マヤノトップガンなどがのスターホースが当たり前のごとく出走し、人気に応え勝つという伝統のレースでした。

ところが最近は最強クラスの馬の出走そのものがかなり減っており、ここ十年ぐらいはキタサンブラックが出てきてくれたぐらいしか印象がありません。

やはり理由としては、同時期に海外の重賞レースが行われそちらに有力馬が流れてしまっていることや、距離適性の問題、勝ったとしても種牡馬としての価値が上がりにくい、レース後はダメージが残りやすいなどの問題が挙げられると思います。

ただ長年ファンをやっていると牝馬のアーモンドアイが出てこないというのは納得できるにしても、日本ダービーを勝っておりある程度距離がなんとかなりそうな、ワグネリアンやレイデオロ、マカヒキなどが翌年当たり前のように出走していない(出走していない理由は色々とありますが・・・)のは残念でしかたありません。

改めて調べなおしてみるとこの十年でダービーを勝った翌年に天皇賞(春)に出走してきたのはエイシンフラッシュ、オルフェーヴル、キズナの三頭のみで、2014年が最後です。

時代と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、伝統ある一戦が毎年寂しいメンバーで行われる現状を変えるためにも、賞金額を上げるなりしてなんとか対応してもらえないかと個人的には思います。

さて、愚痴はこれぐらいにして(笑)、出走予定馬のメンツを見てレースを予想してきたいと思いますが、僕の天皇賞(春)の予想成績は毎年中位人気の馬が馬券に絡むのはしっかり当てているものの、毎年勝ち馬(軸馬)を間違えているのを参考にしていただければと思います。

 

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レース傾向

距離適性のある馬、強い馬が勝っている

これは近年メンバーが揃っていないこともありますが、終わってみるとある程度納得の馬やキタサンブラックのような強い馬がしっかりと勝っています。

菊花賞の結果との大きな違いはこの部分にあり、菊花賞馬がその後パッとしなくなっていくことが比較的多いのに対して、天皇賞(春)は勝たれてある程度納得の馬が勝っており、スタミナだけでは勝てないレースであることが言えます。

ある程度の底力のある血が必要です。

ステイゴールドやハーツクライ産駒はやはり好成績を残していますし、ヨーロッパ型の血や、ピックアップするとロベルトやトニービンの血が入っているとおもしろいという印象があります。

単なるスタミナタイプ、ワンペース型の馬ではだめ

昔からスタミナ自慢の馬たちが出てくるレースですが、多少人気して凡走する馬のパターンとして、ステイヤーズSやダイヤモンドS、その他長距離レースなどで好走して飛ぶというパターンです。

こういったレースに共通しているのは、比較的淡々ともしくはゆっくりとレースが進んで、勝負所の1ハロンだけ早くなって最後は我慢比べになっているという点です。

GⅠになると最低2F~3Fは速くなるので、スムーズなギアチェンジや勝負所でついて行ける操作性なども、長距離であろうが問われるレースというところですね。京都競馬場外回りの特徴としても坂上からのロングスパート勝負についていけるだけの持久力も必要となります。

そういった意味では勝ったレース名というよりはどの馬に勝ったかが重要であるように感じます。

 

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登録馬の血統診断と寸評

種牡馬の系統別に見ていきたいと思います。今年の天皇賞(春)は16頭が出走予定です。

  • ディープインパクト 4頭
  • トーセンホマレボシ(父:ディープインパクト) 1頭
  • ディープブリランテ(父:ディープインパクト) 1頭
  • ハーツクライ 1頭
  • ステイゴールド 2頭
  • オルフェーヴル(父:ステイゴールド) 2頭
  • ドリームジャーニー(父:ステイゴールド) 1頭
  • キングカメハメハ 1頭
  • ルーラーシップ 2頭
  • ローエングリン 1頭

黒字・・・サンデーサイレンス系 赤字・・・ミスタープロスペクター系 緑字:ノーザンダンサー系

注目は今回ディープインパクト産駒が四頭、孫の代も含めると六頭も登録しているという点ですね。比較的長距離では他の距離に比べると結果が出ていないと言われるディープインパクト産駒ですが、例年以上の出走がレースにどういった影響を与えるのか気になります。

逆にハーツクライ産駒が一頭のみというのも珍しいのですが、長距離重賞で結果を残しているステイゴールド系がしっかり五頭も登録しているのはさすがという感じです。

フィエールマン

体調面さえ万全なら固い

父:ディープインパクト 母の父:Green Tune

昨年の同レースの勝ち馬で菊花賞と天皇賞(春)とGⅠを二勝しています。

昨年は凱旋門賞で十二着と大敗してその精神的・肉体的ダメージを心配していたのですが、暮れの有馬記念では四着に入り、個人的には思ったよりタフな馬だという印象を受けました。

すでに力を示したことのあるレースなので、死角は体調がどの程度戻っているかだけでしょう。

母系はフランスで実績のある系統で素晴らしく、日本の軽い馬場であれば中長距離を中心に息の長い末脚で勝負するタイプですね。逆に弱点は東京競馬場などの高速コースだと思います。

海外であればマイルから2000m向きでしょうし、以前から言うように海外向きだと思います。

ノーザンファーム産&ルメール騎手で逆らいにくいですね。

メイショウテンゲン

パワータイプでGⅠだと詰め切れないか

父:ディープインパクト 母の父:フレンチデピュティ

母は京都を得意としたメイショウベルーガで本領は古馬になってからと思いましたが、予想通り四歳になって結果がでるようになってきました。

前走の阪神大賞典は1000m以上におよぶ持久力勝負でしたがユーキャンスマイルの三着に踏ん張っています。

母がメイショウベルーガで祖母パパゴの従兄弟には日本で種牡馬としても活躍した、伝説の名馬ダンシングブレーヴがおり底力的には問題がありません。しかしながらフレンチデピュティにサドラーズウェルズという配合は少しパワーよりなので、どうしても最後の詰めやキレという部分は不安があります。

時計は間違いなくかかったほうがいいタイプでしょう。

勝ち負けするなら超ハイペースになってスタミナ勝負しかないと思いますが、本命筋のフィエールマンとユーキャンスマイルが比較的我慢できるタイプなので、どうしても漁夫の利を狙うしかないと思います。

弱者の結果に徹すれば結果はついてくるでしょうが、勝ちにいくと最後伸びを欠きそうですね。

渋い活躍をしている三嶋牧場産ですが現実的には三着候補どまりぐらいが現実的ではないのでしょうか。

トーセンカンビーナ

好調は買いもGⅠでさらに一段上の走りをできるかは疑問

父:ディープインパクト 母の父:Hawk Wing

ディープインパクトが昨年亡くなってしまったせいか慎重に使われている産駒が多いのですが、古馬になって頭角を現してきたのがこのトーセンカンビーナです。阪神大賞典はメイショウテンゲンに先着しての二着であり、このれをどの程度信じていいのかがポイントでしょう。

ただ晩成血統で本格化してきたのかというと少し怪しく、母カンビーナはアイルランド産ながらアメリカンオークス(芝10F)を勝った一流馬ではあるものの、古馬になってからは未勝利、その父ホークウイング(Hawk Wing)やその父であるウッドマン(Wood Man)ともに仕上がりの早さとスピード勝負するなので奥行きという面では怪しい部分があります。

祖母の父パントレセレブルはオリビエ・ペリエが乗って凱旋門賞を勝利した僕もよく覚えている馬ですが、クラシックにピークが来るような産駒が多いヨーロッパのローカル種牡馬なので、トーセンカンビーナがここに来て爆発的に成長をしてきたのかというと少し自信がないですね。

買えるとしたらまだ底を見せておらず調子が良さそうという点ですが、突然馬が淡白になるウッドマンをもつトーセンカンビーナと明らかに叩き良化型であるメイショウテンゲンどちらが魅力かというと後者のような印象を受けます。ウッドマンやパントレセレブルの系統が日本で結果を残してないという面も不安です。

社台ファーム産で約2億⒌千万円で取引された評判馬ですが、うーんどうなんでしょう。

シルヴァンシャー

母はあのアゼリ!ポテンシャルは十分も外枠は避けたい

父:ディープインパクト 母の父:ジェイドハンター

四頭目のディープインパクト産駒がシルヴァンシャーですが、お母さんは2000年代初頭にGⅠを11勝もしたスーパーホースのアゼリです。アメリカで年度代表馬に輝いていたり、殿堂入りするなど日本にいるのが不思議なほどの名馬です。もちろんノーザンファーム産です。

シルヴァンシャーは戦績として、トーセンカンビーナと同じく三歳時は大崩れすることなく条件戦を戦い、三連勝で挑み重賞初挑戦となった前走京都大賞典で3着に入っており、じっくり使われたという点では似ています。

そしてこのレースはグローリーヴェイズやエタリオウ、ノーブルマーズなどそうそうたる面々も出ており、これに先着している点は見逃せません。

心配な点は昨年の10月以来という点でしょうか。

血統面を見ると母の父ジェイドハンターがそこまで名の知れた種牡馬でないにしても母が超がつくスーパーホースで古馬になっても勝ちまくったのは心強いところですし、祖母の代になるとヨーロッパでスピードのある走りができるアホヌーラ×トライマイベストというのはいいですね。どちらも牝系に入って活きるタイプです。

あとは距離面に関しては中距離向きで少し距離が長いかな?という印象ですが、まだ完全に底を見せておらず血統的にはポテンシャルの高そうな一頭です。

とりあえずここは押さえておかないといけないでしょう。

大外をぶん回して勝つほどのスタミナ血統ではないので、まだ実績を考えるとできるだけ内に入って欲しいところですね。

ミッキースワロー

父:トーセンホマレボシ 母の父:ジャングルポケット

一昨年はGⅠを中心に使われながら跳ね返されてきた同馬ですが、一転して昨年はレベルに合ったレースに使われGⅡやGⅢで安定した結果を残したミッキースワローです。

今年に入っても安定した成績を残しており調子は良さそうです。

ただGⅡクラスの相手にはある程度走ることはすでに分かっているものの、あくまで相手なりに走るという感じがしてこれぞという武器がないような気がするのは痛いところですね。

このあたりがGⅠで跳ね返された原因という気がします。

配合的には中距離で若干パワー型によったトーセンホマレボシに母系がジャングルポケットにリファールという配合で、祖母はあの快速馬ツィンクルブライドです。

スピードは祖母譲りの部分はあると思いますし、母の父ジャングルポケットが勝負強さとタフさを供給しているような配合とは言えるものの、メイショウテンゲン同様今一つGⅠで突き抜けるだけのパンチに欠ける配合に感じます。

掲示板に載ってくる可能性はあるのですが、あくまで三着の候補の一頭まででしょうか。

モズベッロ

レース適性は高くない

父:ディープブリランテ 母の父:Harlan’s Holiday

今年に入り力をつけた馬で日経新春杯を勝利したあと、前走の日経賞でもミッキースワローの二着に入り不気味な存在です。

問題は距離延長と、GⅠになって同じ走りができるかという点が気になりますね。

血統的には父ディープブリランテは現役時代かなりの能力を感じさせた馬ですが、種牡馬になってから繁殖牝馬には恵まれておらず地味な印象があります。

ゼダブリランテスなど父と同様能力は感じるものの満足に使うことができず、種牡馬としての能力が測りかねますが、他にも似たような産駒が多いのですが体質的な問題でもあるのでしょうか。

ディープブリランテの種牡馬としての傾向を考えてみるとは血統的にはディープインパクトにリバーマン系の配合という種牡馬なのでおそらくタフで距離に融通のきく中距離タイプなのではないかと思います。

母系は母の父が北米のリーディングサイアーであるイントゥ―ミスチーフなどを送り出したハーランズホリデーにヘイロー系×ゴーンウエスト系の配合ということで、イメージとしてはどちらかと言えば仕上がりの早いスピード配合で大物というよりもアベレージ型の配合に感じます。

総合すると息の長い末脚を繰り出すというよりは短めの距離をシュッと伸びてくるタイプの配合なので、弱い相手には結果を残しそうなものの、相手が強くなったり我慢比べには向いてないような気がします。

特に天皇賞(春)では3コーナーくだりからの我慢比べになるので、出走馬の中ではどちらかと言えば向いていない配合なのではないのでしょうか。

生産牧場の村田牧場もスピードタイプが多いのも気になりますし、最後の200mで我慢くらべは苦手そうです。

こういったタイプが好走するのであれば早い段階で先頭に立っておく必要があるでしょう。

本質的にはもう少しだけ短い距離のほうがよさが活きると思います。

タイセイトレイル

近走で見せ場がなく厳しい

父:ハーツクライ 母の父:シンボリクリスエス

今年は一頭だけの出走となるハーツクライ産駒ですが、このレースに抜群の相性を見せるハーツクライ産駒とは言ってもタイセイトレイルは正直なところ厳しそうなハーツクライ産駒という印象です。

根拠としてはハーツクライ産駒の激走パターンは中距離でイマイチ結果の出ていなかった馬が距離延長で真価を発揮するというのが定番であり、この馬の場合、ダイヤモンドS、阪神大賞典で大負けはしていないものの、見せ場がなかったというのは厳しいという印象です。

祖母はあのシンコウラブリイで、そこにシンボリクリスエスが配合されていますが、母系はシンボリクリスエスにカーリアンという配合なのでどうしても中距離のパワータイプなので、シンコウラブリイがマイルで活躍していたとは言え、現代的なスピード感に少しだけ欠けます。

ハーツクライの上級馬はほとんどが母の父にスピードタイプの血をもっていることが多いことからも、少しスケール感という面でも厳しいのではないのでしょうか。

今回は軸馬が比較的固そうなことからも見送る一頭だと思いますね。

エタリオウ

近走は目立たないものの大崩れしておらず不気味

父:ステイゴールド 母の父:Cactus Ridge

昨年の同時期には1勝馬ながら菊花賞で2着に入ったほか重賞でたびたび2着に入るなど父ステイゴールドの再来のような成績を残していたエタリオウです。

古馬になってどれほどの馬に成長するかと思われた同馬ですが、昨年は天皇賞(春)の4着が最高に終わり、不振の年になってしまいました。

このあたりはただの早熟な馬だったのか、気性的な難しさが悪化したのか難しいところですね。

母系は母がアメリカのGⅠホースで重賞戦線で活躍したホットチャチャ(Hot Cha Cha)、その父がストームキャット系のカクタスリッジ(Cactus Rudge)で祖母の父が日本でもおなじみのブロードブラッシュなのでアメリカのスピード型パワー血統ということが分かります。

面白いのは母のホットチャチャと母の父であるカクタスリッジの母の父であるリシウス(Lycius:父はMr Prospector)の戦績で、ホットチャチャは19戦して6勝ながら2着が三回で3着が五回、4着二回、5着が三回、リシウスのほうは11戦して2勝で2着五回、3着二回、4着一回、5着一回という成績で非常にエタリオウの戦績に似ている点ですね。

どちらも重賞戦線を走り掲示板をはずしていないのは凄いのですが、エタリオウの父ステイゴールドを含めて笑えるぐらいのシルバーコレクター、ブロンズコレクターぶりです。

母系がアメリカ型というのはあまり好ましくはないのですが、血統表全体を見渡しても早熟で終わるタイプでもなく、天皇賞(春)に強いステイゴールドの実力馬という点では軽視すべきではないと思いますね。

スタートが決まってでポーンと好位につけてしまうと途端に怖くなる一頭なのは間違いありません。

スティッフェリオ

重厚過ぎる配合も3000m以上は菊花賞以来

父:ステイゴールド 母の父:Mtoto

もう一頭のステイゴールド産駒がスティッフェリオですが、こちらは社台ファーム産です。

ノーザンファームがアメリカ血統に比重を置いているのに対して、社台ファームは相変わらずヨーロッパ志向にあるのは対称的ですが、このスティッフェリオはヨーロッパ型でもかなり重厚な母系になっています。

母の父ムトト(Mtoto)はヨーロッパでも長距離型のバステッド(Busted)産駒であり、祖母の父はダンジグ系ながら中長距離型にシフトしてしまったケープクロス(Cape Cross)なので、ヨーロッパの中でもイギリスやアイルランド向きのような配合になっています。

ただ配合からは長距離型には見えるのですが、中距離を中心に使われており今のところステゴ産駒の一流半の馬という印象です。

個人的に第一印象では最初に切りたいタイプ穴のですが、よく戦績を見直すとそれほど長距離を走ったことがなく3000mは菊花賞以来、2500mも二回走ったのみなので、初の距離で母系のタフさが活きてくるという可能性もゼロではないという気もしますね。

少し力は足りないとは思うのですが、大穴枠としては面白いですね。

メロディーレーン

バテないのは強みではあるが

父:オルフェーヴル 母の父:Motivator

条件戦で勝ちきれないと思ったらGⅡでまったく同じような走りを見せるという不思議な戦績を見せるメロディーレーンちゃんです(笑)。

相手が強くなれば強くなるほど上位にくるという不思議な馬ですが、武器はゴール前ではしっかりと伸びてくる点ですね。

おそらくこのあたりは馬体重が少ないことによりマラソン選手と同じように乳酸がたまりにくい体質になっていることが考えられますが、かと言っても現在340キロ少々ということで、以下戦小さすぎますね。

これまでの好走パターンもあくまで、弱者の競馬に徹しての結果であり、今回も最後はしっかり伸びてはくるんでしょうが、突き抜けるにはもうちょっと馬格が欲しいですね。

オルフェーヴルにサドラーズウェルズ系のモチベイタ―にシャーリーハイツ系の配合はいかにもヨーロッパ型の配合で、息の長い末脚が要求されるこのレースは合うんですが、ばてた馬を何頭かわせるかというのが現実的なところでしょう。

オセアグレイト

もう一回様子を見てもいいものの

父:オルフェーヴル 母の父:Bahri

僕も期待しているオルフェーヴル産駒で前走はダイヤモンドSで3着でした。

三歳だった昨年は三連勝で挑んだセントライト記念を14着と大敗した自己条件である3勝クラスを勝ちあがってきていますが、早い段階で勝ち上がってきて初重賞で跳ね返されるというパターンはオルフェーヴル産駒によく見られる光景ですね。

あとはダイヤモンドSの内容をどう評価するかという点ですが、最初から最後まで12秒3前後のラップで進んだこのレースで唯一先行して残ったという点は一応の評価を与えられると思います。

軒並み好走したは後方待機だったという点でスタミナはあると思います。ただ3着とは言っても2着から5馬身離されての2着ということでGⅠでさらに上積みがあるかというと怪しい感じはします。

血統面は父オルフェーヴルが最近母系の特徴をよく出すことが分かってきたのですが、母の父は大舞台に強いリバーマン(Rivermann)産駒のバーリ(Bahri)に祖母はあのシンコウエルメスで父はサドラーズウェルズとなっています。

タワーオブロンドンの従兄弟ということで牝系は超一流でヨーロッパで通用するだけのタフさはあるでしょうね。

少し気になる点としてはリバーマンの系統もサドラーズウェルズの系統も突然強くなるというよりは、上級馬は早い段階から素質を見せるはずなので、古馬になって馬が変わったかということそのあたりはオルフェーヴルの種牡馬としての特性次第という感じがします。

ダイヤモンドSで底が割れたと見る向きもありますが、種牡馬オルフェーヴルのポテンシャルを信じて一応押さえておくという見方もできますし、気になる一頭ではあります。

ただ個人的には前者じゃないかな?という気がするんですが、好走するとしたらテンからハイペースになった時にメロディーレーンとともに追い上げてくるというというパターンでしょうか。

ミライエノツバサ

すでに7歳で配合が少し古い

父:ドリームジャーニー 母の父:シルバーチャーム

前走ダイヤモンドSは最低人気からまさかの差し切り勝ちを見せて周囲を驚かせたミライエノツバサです。さすがステイゴールド系という感じですね。

ただこのレースは上り3Fは37秒台であがったのがこの馬とメイショウテンゲンのみで、最後の1Fのレースラップは13秒もかかっています。

文字通りの我慢比べのレースだったわけですが、近年の天皇賞でこういったレースになるとは考えにくく、再現はかなり厳しいでしょう。それこそ二段階ぐらい変身が必要だと思います。

血統は父がオルフェーヴルの全兄ドリームジャーニーで祖母は阪神JFの勝ち馬タムロチェリーという血統です。

タムロチェリーはセクレト×サクラユタカオーという当時としてはかなりポテンシャルを感じさせる配合ですが、母の父も90年代後半にアメリカで活躍した名馬シルバチャームという、二十年前ならワクワクするような面白い配合になっています。

問題はシルバーチャーム、セクレトともに競走馬としてはかなり上位の部類に入るタイプではあったものの、日本に種牡馬として売られたように血統的に超一流というわけではなく、日本で供用されたものの種牡馬としては失敗に終わっています。

配合としては母系が少しトレンドから遅れていることは間違いないですし、どうしても中距離のパワー系配合ということでGⅠの、しかも天皇賞(春)で悠然と四コーナーを回ってくるとは考えにくいですね。

ユーキャンスマイル

父、母の父ともに天皇賞春で結果を残していない

父:キングカメハメハ 母の父:ダンスインザダーク

菊花賞の時はどこか地味の存在だったユーキャンスマイルですが、この一年で末脚に安定感が出てきており、個人的にかなり成長したなと感じます。

こういうタイプはGⅡぐらいの相手だとそうそう取りこぼしはないでしょうね。

ただ問題はキングカメハメハ産駒鬼門となる京都3200mでしょう。とにかく相性が悪いです。

キングカメハメハ自体が元々マイラーだと思われていたように基本的にはマイラータイプが代を経て距離に融通性を出してきているタイプなので本質的には長いのでしょう。キングカメハメハの長距離配合と言うと同じダンスインザダークを母の父にもつラブリーデイや母の父にトニービンをもつルーラーシップがサンプルとして思い出されていますが、このレースでは前者は凡走、後者は出走すらしていないのはあまりいいデータとは言えませんね。

キンカメ産駒だとレイデオロなどを見ていればよく分かるように、条件が合わないレースにはまったく見せ場がないというシーンも思い出されるのでそういった部分では不安です。

昨年五着に入っているのでまったくの軽視はできないところなんですが、武器である安定した末脚は光るものの、残り四ハロンあたりから速くなるレースで、後ろ目の位置しかポジションを取れないというのはどうしても不安ですね。

このあたりの位置取りの悪さは母の父であるダンスインザダーク産駒に多く見られる傾向ですが、ダンスインザダークが菊花賞で結果を残しているのに対して、天皇賞(春)でまったく結果を残せていないのはこのせいだと思います。。

個人的に能力は上位だと思いますが、ベストパフォーマンスを出せるレースではないので総合的に判断すると、割引は必要でしょう。

最後は詰めてくるんでしょうが、はたしてそれがどこまで来るかというところでしょうね。

キセキ

ゲートをちゃんと出てくれるか?

父:ルーラーシップ 母の父:ディープインパクト

凱旋門賞出走から帰国後の有馬記念、阪神大賞典ではこれまでスタートのうまさが嘘のように立て続けに出遅れが続いているキセキです。特に前走ではスタートでいきなり十馬身の差がついたあと、一週目の直線で一気に先頭付近にまで上がっていく暴走ぶりでレースになりませんでした。

ただ、この出遅れ、たまたまというよりは一部の競馬関係者も”もしかしてまた出遅れるかも”と言っていたように、今回もまた出遅れる可能性は十分に考えられます。お父さんのルーラーシップもスタートでは中々やらかすタイプの馬だったので信用はできませんね。

まぁとりあえず今回は出遅れないという前提でこの馬の能力を測ってみると、泥んこ菊花賞を勝って入るものの、基本的には速いペースで行ってこその力を発揮することは間違いないでしょう。

五歳時の好走したときはすべて時計の出る馬場を逃げて、もしくは先行してのものでした。タフな馬場となる有馬記念や中山競馬場では結果が全く出ていないのとは対照的です。

そういった意味では時計が出ている開催二周目の天皇賞(春)は合うとは感じます。

他の出走馬も無理して逃げなければいけない馬もいないのでゲートさえまともに出れば、チャンスはあるようには感じますね。

血統を分析すると、ルーラーシップは母系を活かしながらしっかりとスタミナを備えた産駒が多い血統です。

母系はディープインパクトにドクターデヴィアス×ダンジグというどちらかと言えば欧州型のマイラー配合なのでスピード感は十分でそれを父系がスタミナを補完しているのでバランスとしてはかなりいいです。

本質的にはクラシックディスタンスがベストの配合ですが、我慢が出来る配合なのでスタートさえ決めれば不細工な結果にはならないと思います。

ダンビュライト

ノーマークで行ければ面白い

父:ルーラーシップ 母の父:サンデーサイレンス

もう一頭のルーラーシップ産駒がダンビュライトですが、戦績の面ではキセキと対照的な同馬です。

時計の速くなる高速レースを得意としており、自らそのレースを演出するのがキセキなのに対して、ダンビュライトは多少時計のかかり気味な馬場を継続的なラップを進んでいくというタイプでその特性に違いがあります。

印象としてはダンビュライトのほうがより中距離型には見えます。

血統に目をやると、祖母キャサンリバーからはマリアライト、クリソライトなどをはじめとしてかなりの馬がでている牝系であり、近親にも活躍馬いるのでキセキと遜色がありません。

配合的にもサンデーサイレンスにリバーマン×リボーという配合で、気難しさはあるもののかなりの底力のある配合になっていますね。

スピード感ではキセキにおとる母系ですが、やはりタフさという面ではダンビュライトに魅力があります。

馬場はかなり軽そうな状況なので、この馬の良さが活きにくいとは思いますが、激走する下地は十分に感じる配合です。

ハッピーグリン

買える要素がない

父:ローエングリン 母の父:アグネスタキオン

父ローエングリンはヨーロッパ型のスピードタイプで母系は完全なアメリカ型のパワータイプという配合になっています。

タイプ的には鋭い決め手や圧倒的なスピードにものを言わすというよりも、身体能力や総合力で勝負するタイプなので能力的な限界は見えやすいタイプでしょうね。

やはり勝負づけのついているような相手とは相性が悪いでしょう。

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予想

まず、出馬表をパッと見て何も考えずに軸となると思ったのはフィエールマンで、それにユーキャンスマイルとキセキが続くという印象でした。あとは正直なところ距離適性などを考えなければ四番手以降はたくさんの馬が横一線でならぶという感じがします。

そして、血統を一通り見て、戦績などを見返した上での印象ではフィエールマンが距離適性や実績の面で抜けており、続いてユーキャンスマイルと行きたいところです、父や母の父ともに菊花賞で実績がなく、シルヴァンシャー、エタリオウなどが浮上してきました。ただこの二頭ともにハマればというエクスキューズはあります。

キセキについては力はあると思うものの本領を発揮するのは軽い馬場での中距離~クラシックディスタンスということと、また出遅れるのでは?ということで信頼はしづらいというポジションです。ただし僕とこの馬との相性はよくないので、読めない一頭です。武豊騎手というのも不気味です。

あとここまで名前の出なかった馬で浮上してきたのがダンビュライトですね。本来こういったタイプの馬はノータイムで切りたいところなのですが、どうしてもフィエールマン以外が信用しずらいという感じもするので、展開がハマればという条件付きでダンビュライトも気になります。

また穴枠としてはあまり期待はしていないのですが、スティッフェリオやオセアグレイト(※ここ部分を書いた時点ではまだ出走が確定していませんでした)は少し実績や力量的には足りないと思うものの、この距離でまだ凡走したことがなく(そもそもほとんど走っていない)一応は長距離に対応できる激走血統ということで名前を挙げておきます。

頭や軸はフィエールマンで間違いないでしょう。

あとメロディーレーンちゃんは今回も掲示板はあり得るのではないかと思いますが、馬券に絡むのは厳しいでしょうね。

と、色々は書いては見たもの最終的には下の予想で行きます。

メイショウテンゲンやエタリオウ、スティッフェリオは好走しても馬券には絡まずと割り切り、底の見えていない馬を中心とします。

馬券的にはフィエールマン-キセキの二軸流しやフィエールマン一着固定で広めに流すか、思い切ってフィエールマンキセキの1着-2着の両通りからユーキャンスマイルからダンビュライトの三頭を三着で狙うか悩みますね。

◎ フィエールマン
〇 キセキ
▲ ユーキャンスマイル
△ シルヴァンシャー
× ダンビュライト、トーセンカンビーナ

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