メンバーは小粒 やはり残念クラシック?
最近仕事が忙しく直前となってしまいましたが、日曜日(2018年5月6日)に東京競馬場で行われる第23回NHKマイルカップ(芝、1600m、3歳)の予想を行いたいと思います。
すでに枠順が決定しており、ざっと18頭の出走馬をながめて見ると、重賞の勝ち馬はいるものの、皐月賞や桜花賞の出走馬と比べるとどうして格落ち感は否めませんね。
果たして世間で囁かれている通り残念クラシックなのでしょうか、それともそれを見返すぐらいのスーパーマイラーがいるのでしょうかチェックしてみたいと思います。
Contents
レース傾向
人気馬
過去十年の一番人気の成績は[6-0-0-4]と極端な傾向を示しているように、信頼に足る実力馬なのかこのあたりの判断は気をつけなければいけませんね。
また面白いことに十番人気以下の馬の成績も[2.2.5.81]というように、思わぬ穴馬が飛び込んでくるのもこのレースの特徴と言えます。
血統
十年のうち7頭がサンデーサイレンス系種牡馬ということで信頼できます。他にノーザンダンサー系が2勝、ナスルーラ系が1勝ですが、気になるのは今回一番人気が予想されるタワーオブロンドンのミスタープロスペクター系が一勝もしていない点です。
[0.1.3.31]という成績が示すように、ちょっと危ない感じがしますね。
出走馬の血統と寸評
予想が遅くなってしまいましたので人気馬を中心に見ていきたいと思います。
タワーオブロンドン(4枠7番)
父:Raven’s Pass(Gone West系) 母の父:Dalakhani(Mill Reef系)
一番人が予想されるタワーオブロンドンですが、ここまで朝日杯で3着に入るなど実績などを考えると当然といったところでしょうか。底もまだ見せていませんね。
血統を見ると、父はこのブログでも分析したことのあるRave’s Pass(レイヴンズパス)ですが、競走馬としては優秀でも世界的にもいまだ大物が現れていないのが心配ではあるものの、母系を考えると底を見せるまでは追いかけてはいいと思いますね。
母系はこれでもかという素晴らしい世界的良血で、伯父にジェネラスやラスタイクーンなどがいるだけでなく、近親に世界的レベルでの名馬が並びます。
父系を考えると一番人気は多少心配な血統なんですが、今回に限ってはどうしてもメンバーが軽いことや、ゴーンウエスト系にしては勝負強い系統なので、大崩れはなさそうな気はしますね。
心配な点はスプリント色の強い血がないので、超スローになったときの瞬発力勝負には分が悪いような気がしますし、馬体を合せて競り合う形になると、血統的底力のなさがでて惜敗しそうな気がしなくもありませんね。
個人的には本命馬にしたくはない(連下ぐらいが妥当)血統なんですが、消去法でどうしても上位には来てしまいますね。
真ん中の枠でルメールというのも買える要素ではあります。
ギベオン(5枠9番)
父:ディープインパクト 母の父:Ghostzapper(Vice Regent系)
毎日杯で二着し、三戦二勝ということで評価され二番人気が予想されます。
三走ともチェックしなおしてみたんですが、能力はありそうなものの、GⅠ級かというと現時点では少し疑問ですね。
特に前走の毎日杯では勝ったバラストワンピースの最後の手ごたえ何かと比べると一枚落ちる感じであり、スパーンと切れる感じでもないですね。若いせいかちょっとモタモタ感じもしますし、直線で馬群に突っ込むのも馬が躊躇している感じがしました。
出走馬の相対的な評価では勝負できるのかもしれませんが、二番気になるほどの馬かというと過剰評価という気がします。
血統面を見るとディープインパクトにアメリカ系の母系で軽さも感じバランスはいいのですが、たくさんいる強そうであまり強くないディープインパクト産駒という感じの一頭という気もしなくはないですね。
ディープインパクトのGⅠホースは爆発的な切れ味もしくはらしくない先行力で勝負しているかのどちらかなので、この馬はタイプ的には少し外れ、そこも不安です。
またレースぶりからはマイルは若干忙しい気がするのでもうちょっと距離はあったほうがいいような気もしますね。
プリモシーン(3枠5番)
父:ディープインパクト 母の父:FastnetRock
現在のところ三番人気のようですが、前々走フェアリーステークスの直線の鋭い伸びが評価されてのものでしょうか。
ただ前走は後方からレースを進めたにもかかわらず伸びきれず大敗しています。同じような位置にいたアーモンドアイやトーセンブレスがさらに上位に来ているだけにこの結果は少し心配ですね。
血統面を見ると母系はオーストラリアの系統でデインヒルの血をひくFastnet Rockですね。
最近は世界的に大活躍しているデインヒルの系統ですが、日本でこの血を引く産駒を見ると、どうしても切れ味があるとは言えないタイプが多く感じます。
更に母系にはNureyevなどの血もあり日本競馬への適性も高そうですが、どうしてもパンパンの良馬場というタイプではなく、ベストは少し時計のかかる馬場のほうが力は発揮できそうな印象がします。
プラス要素としては前走クイーンズカップを強い内容で勝利したテトラドグマを直接対決で二回破っているのは見逃せませんし、一瞬のキレでは出走馬の中では上位ですね。
パクスアメリカーナ(5枠10番)
父:クロフネ 母の父:サンデーサイレンス
タワーオブロンドンが勝ったアーリントンカップ(GⅢ、1600m)に二着馬ですね。
後方待機馬有利だったアーリントンカップではタワーオブロンドンと同じような位置にいての二着という点から考えると、乱暴に行くと勝負づけは済んでいると考えスパッと切ってもいいかもしれません。
というのもこれといった特徴が少なくこの馬までかなり手を広げないといけなくなるんですよね(笑)。
ただ血統を見ると全姉にあのホエールキャプチャがおり遡れば日本が誇る名牝チヨダマサコにぶちあたり、侮れませんね。困ったぞ。
母系はサンデーサイレンス×ナシュワン×リマンドという配合ですが牝系の質を考えると、切れやスピードよりも身体能力と底力で勝負するタイプでしょうね。
また父クロフネはどちらかと言えば揉まれ弱いタイプが多いので、スローになってジワーと末脚勝負や先行抜け出しは苦手で、後方一気や逃げ切りが似合います。
思いきった乗り方ができれば面白い血統だとは思いますが、買うとあっさり期待を裏切って、買わないと物凄い強い競馬をしそうでかなり頭を悩ませる存在です。
末脚にもうちょっと切れはほしいところですね。
カツジ(1枠1番)
父:ディープインパクト 母の父:ホワイトマズル
参考レースとしては重要な一戦で会ったニュージーランドトロフィーの勝ち馬です。このレースは四コーナーで外をぶん回して最後ケイアイノーテックをかわすなど、中身のある勝利でしたね。
きさらぎ賞までは先行していましたが、後方待機策を覚えて新境地開拓と行きたいところですが、スパッと切れるというよりもジリジリ伸びてくる感じで、このあたりは母系のトニービンやホワイトマズルの影響でしょうか。末脚はしっかりしてそうなものの多少血統的に軽さに欠け、これがどう影響するでしょうか。
血統的にはもう少しスピードの血がほしいところですが、血統のバランスはよく好感はもてます。
テトラドグマ(2枠3番)
父:ルーラーシップ 母の父:ファルブラヴ
前走クイーンズカップは前半57秒台の早いペースを番手で追走し、そのまま押し切るなどかなり強い内容でした。
ただ、これまでのレースぶりや前走の出走馬を見ると器用さには欠け、相手が勝手にこけたという見方もできなくはありませんね。
個人的にはもう少し人気がないのかなと思っていたんですが、前走の結果だけで三番人気という評価は多少人気し過ぎという気がします。
血統を見ると父ルーラーシップは持久力に優れたスタミナタイプの種牡馬ですが、若干決め手に欠け詰めが甘い傾向がありますね。母系はファルブラヴにサンデーサイレンス×シアトルスルーという配合で、やはり血統からも溜めてどうにかというよりも、どんどん前に行って勝負するタイプというのが良く出ていますね。
前走の再現を狙いたいところですが、そこまでのスピード馬かというと心配ですね。
ミスターメロディー(8枠16番)
父:Scat Daddy 母の父:Deputy Minister
当初はダートを使われており、良質なスピードを見せていましたが、前走初の芝レースとなったファルコンステークス(GⅢ、1400m)を勝利したことにより有力馬の一頭に名乗りをあげました。
ただこれまでのレース内容を見るとあくまで先行力を武器にしている感じなので、相手が強くなった時にひと踏ん張りできるほどの力があるかというと若干心配な感じはします。
血統を見て妙に納得したのですが、父は日本で活躍しているヨハネスブルグがアメリカに残したScat Daddyであり3歳戦の短い距離で勝ったというのはいかにもという気もします。
母系はVice Regentなど北米系のダートもこなせるパワー系のスピード馬がならんでいますが、全体的には底力が低いスピードタイプでGⅠ向きではないですね。
相手が弱いので何とも言えないところですが、血統的には下級条件でこそのタイプです。
ダノンスマッシュ(4枠8番)
父:ロードカナロア 母の父:ハードスパン
実は朝日杯FSでは僕が本命にしていた馬なんですが、大崩れはないものの最近ピリッとしません。
この馬は血統が素晴らしく祖母や伯父がBCを勝っているほどの良血馬なのですが、最近は今一つ決め手不足で重賞の壁にぶつかっている感じですね。
本当は切ろうかなとは思ったんですが、朝日杯も好走しており初の東京コースということも考え、もう一度だけ我慢して押さえておこうかと思います。
ケイアイノーテック(6枠11番)
父:ディープインパクト 母の父:Smarty Jones(Gone West系)
この馬については大崩れがないものの、これといった武器がなく血統的にGⅢまでかなという感じがしていたんですが、思いのほか人気していませんね。
血統的には母の父がゴーンウエスト系のスマーティジョーンズということで詰めはそんなに鋭くないような気がしますが、母系はさかのぼるとDanzigにDamascusなどなんとなく侮れない馬がならんでいてバランスはいいと思います。
あくまで3歳戦に強い典型的なディープインパクト産駒という感じがしますが、他のディープ産駒に比べてスピード感があるのが好印象です。
後方から鋭く伸びてくるタイプではないとは思いますが、混戦になった時に好位からすっと伸びてくるのはこういったタイプなのではないでしょうか。
今こそ勝負という感じの血統ですね。
アンコールプリュ(6枠12番)
父:ディープインパクト 母の父:ウイニングチケット
フィリーズレビューの2着馬ですが、桜花賞の大敗や前に行くスピードがないのは少し厳しいような感じがしますね。
血統的にも母系がウイニングチケット×トウショウボーイ×タリヤートスとスピード競馬への対応に疑問があります。
馬券から切る馬
ファストアプローチ(1枠2番)
父:New Approach 母の父:Marju
サトノクラウンの近親ですが、血統的にどうしても決め手不足という感じがしますし、時計の出る東京コースは合わないような気がしますね。
フロンティア(2枠4番)
父:ダイワメジャー 母の父:トニービン
これまで重賞でそこそこの結果は残せているものの、逆にそこが割れてしまっている感じがします。
前走のファルコンステークスは血統的にもピッタリで相手も弱かっただけに三着という結果はいただけません。
リョーノテソーロ(3枠6番)
ルーカス(6枠13番)
父:スクリーンヒーロー 母の父:カーネギー
早くからモーリスの全弟ということで騒がれていた素質馬ですが、将来は強くなりそうな気配はあるものの、現時点ではどうしても瞬発力やスピード感が今一つ足りないような気がしますね。
やはり秋以降の馬でしょう。
カシアス(7枠15番)
父:キンシャサノキセキ 母の父:ディラントーマス
単調なスピード馬という印象です。血統的にも底力に欠けますね。
ロックディスタウン(8枠18番)
父:オルフェーヴル 母の父:Storm Cat
阪神JFでは一番人気に支持されていたほどの馬ですが、前走のフラワーカップでは馬が直線で走るのを嫌がっていた感じがしますね。
能力はあるのでしょうが、少し気性的に激し過ぎて現時点では勝ってはダメなような気がします。
こういうのは来たら諦めましょう。
ルーカスもこの馬も年を重ねて力をつけてくる可能性もありますが、いつの間にか消えるタイプのような感じもしますね。
最終予想
◎ タワーオブロンドン(7)
〇 プリモシーン(5)
▲ カツジ(1)
△ ケイアイノーテック(11)
× テトラドグマ(3)、ギベオン(9)、
注 ダノンスマッシュ(8)
買い目
馬連 各100円
7、5、1、11、3、9 ボックス
7、5、1と8の組み合わせ
計18点 1800円です。
手広げすぎかな?(笑)