血統が貴重な判断材料となる二歳牝馬GⅠ
2019年12月8日(日)に阪神競馬場で行われる第71回阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ、芝、1600m)の予想を行っていきたいと思います。
何と今回で71回目を迎える同レースですが、かつては牡馬との混合で阪神3歳ステークスとして行われ、九十年代になり阪神3歳牝馬ステークスに名称変更され、初めて牝馬限定のレースとしてGⅠに指定されました。
現在の阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神JF)という名称になったのは2001年からとなりますが、機を同じくしてサンデーサイレンス系が発展したことによりレース内容のスローペース化が進み、クラシック第一弾である桜花賞との関連性も非常に高いレースとなっています。
そういった意味で来年のクラシックの前哨戦としても注目のレースですが、問題は予想する時に非常に情報量が少ない点です。
各馬の相対的な力関係やペースによる適性などがほとんど見えないことや、ここに来て馬体が充実してきたりする馬も多いのですが、そうなると重要な要素となるのが血統です。
ということで今回はいつも以上に血統に注目しながら予想をしていきたいと思います。
チャンピオンズカップ(GⅠ)は血統があまりあてにならずに波乱も多いので予想しませんでしたが、今回はビシッと決めていきます。
Contents
阪神JFの傾向
血統的な奥行きが重要
勝ち負けしている馬を見ると、翌年の牝馬クラシックで活躍している馬が多く見られます。
桜花賞と同じ舞台で行われるということもありますが、昔のように単なる早熟性だけでは勝ちきるのは難しく、ディープインパクト産駒やハーツクライ産駒など種牡馬ランキングの上位に来ている種牡馬の子供の好走が目立ちます。
ある程度の早熟性も必要ですが、クラシックでも勝ち負けできそうな底力、血統的な奥行きがやはり必要ですね。
瞬発力よりもスピード感が重要
過去の人気馬の傾向を見ていくと当然派手な勝ち方をした馬が多いですね。
当然判断材料としては参考になるのですが、好走馬のこのレース以降の走りを考え直して振り返ってみるとソウルスターリングやラッキーライラックは決して瞬発力に優れているわけではありませんし、クロフネ産駒やステイゴールド産駒、ルーラーシップ産駒など瞬発力というよりもスピードを武器にしているタイプが多いですね。
昨年だとイマイチ軽さを感じさせなかったシェーングランツやタニノミッションが馬券に絡むことができませんでしたし、一昨年だと新馬戦で32秒台の末脚を繰り出して話題となったロックディスタウンがその次走では平凡な上りタイムに終わり、本番で大敗したのがいい例ですね。
出走馬予定馬の寸評と血統評価
今回は種牡馬別にまとめて血統を中心に見ていきたいと思います。
リアアメリア
父:ディープインパクト 母の父:Rockport Harbor(Unbraidled’s Song系)
母は2013年のBCジュベナイルフィリーズの勝ち馬リアアントニア(Ria Antonia)という良血馬でノーザンファーム産です。
母系はスワーヴリチャードの母の父としておなじみであるアンブライドルズソング(Unbridled’s Song)の系統に早熟性とスピードを武器にするゴーンウエスト(Gone West)系のミスターグリーリー(Mr Greeley)という配合でいかにも二歳戦向きのスピード血統です。
三代母の父もダンジグで前向きな気性もこの血統だと納得ですね。
ただ、同じくディープインパクトを父に持つ全姉のリアリヴィアは未勝利に終わっている、お母さんはアメリカの牝馬戦線でGⅠに二着があるもののBC以降は未勝利に終わっているなど、多少血統的奥行きという面で不安があります。
ここではスピードで押し切れる可能性はありますが、いつまでもクラシック戦線で中心にいるような配合という印象は受けません。
過去の馬だと25年前ですが前身となる阪神3歳牝馬Sを勝ったヤマニンパラダイス(父ダンジグ)と似た雰囲気を感じますが、こういったタイプは他にスケール感のある馬がいるかどうか相手次第でしょうね。
ヴィースバーデン
父:ディープインパクト 母の父:Shirocco(Monsun系)
この記事を書いていて気付きましたがディープインパクト産駒の登録はこの二頭だけのようですが、こちらは非社台系の馬となります。
母系は何となく見慣れない種牡馬が並んでいると思ったら、お祖母さんやお母さんがドイツやフランスで走っているのでモンズーン(Monsun)の血があるようにドイツ系の血が濃いようです。
こういった母系の血はイギリスやアイルランドの血ほどの重さはなく、凱旋門賞などフランスのレースにも相性のいい血ではあるのですが、本質的にはやはり中距離でこそ真価を発揮する血ですね。
短めの距離ですでに優れた走りを見せてくれていると今後は期待できそうなんですが、ここ二戦の詰め切れなさを考えると勝負所で置いていかれそうな気がします。
→ 熱発により回避となりました。
クリスティ
父:キズナ 母の父:クロフネ
ディープインパクト産駒が二頭だと思ったらその孫であるキズナ産駒が三頭、ワールドエースが二頭登録していますね。時代を感じます。
さて孫世代一頭目はこの馬ですが、キズナの種牡馬としての評価はまだ固まっていないので頼みは母系ということになりますが、母系は辿っていくと社台系の牝馬に行きつくもののそれほど大物がいません。
そこにクロフネ×フジキセキ×ディクタスと配合されているわけですが、印象としては単純なスピードには恵まれてはいそうなものの、これが三歳や古馬になって大成するかというと、少し大物感に欠けるという印象を受けます。
また父キズナも含めて気性的に難しい馬ばかり並んでおり、レースに行って注文が多いのではないのかなと思いますね。
成長のピークはここなんでしょうが、相手次第でしょう。
まだ底を見せていないので軽視は禁物ですが、三歳のトライアルレースで賞金を稼いでいきながら徐々にフェードアウトしていくようなタイプなのではないのでしょうか。
マルターズディオサ
父:キズナ 母の父:Grand Slam(Gone West系)
二勝馬ですが、非社台系の馬となります。
母の父は朝日杯FSの勝ち馬でもあるゴスホークケンと同じグランドスラム(Grand Slam)で、さらにスピニングワールド(Spinnig World)、ジェネラスとヨーロッパの短い所が合いそうな面白い配合になっています。
近親に活躍馬がそんなに見当たらないので一流馬に成長するかと言うと怪しいのですが、こういった配合は同格には強く、まだ三戦二勝二着一回の成績で底を見せていないので押さえておくべきなのかもしれませんね。
本格派のディープインパクト産駒が少なく桜花賞ほど時計の速くならないここはチャンスではあります。
ルーチェデラヴィッタ
父:キズナ 母の父:トウカイテイオー
二勝馬ですが前走アルテミスステークスはリアアメリアの六着と完敗しています。
さかのぼると母系にはエリザベス女王杯二着馬のタケノダイヤがいるものの全体的に母系は地味ですね。
トウカイテイオー×リアルシャダイ×ターゴワイスという配合は二十年前だとそこそこの配合なんですが、現在の瞬発力勝負やスピード競馬には明らかに向いていません。
先行しても勝負所でどこまでついて行けるかでしょう。距離はもう少し長いほうがいいような気がします。
オータムレッド
父:ワールドエース 母の父:Giant’s Causeway(Storm Cat系)
父がワールドエースなので一見地味な印象を受ける同馬ですが、祖母がアメリカンオークスなどアメリカの芝GⅠを二勝というノーザンファーム生産の良血馬です。
父はワールドエースはドイツ系の母系を持つディープインパクト産駒ですが、母系はアメリカ競馬の代名詞とも言えるストームキャットの血を引きながら、ヨーロッパで大活躍したジャイアンツコーズウェイ(Giant’s Causeway)です。
ストームキャット系はトップスピードが高いのが特徴ですがジャイアンツコーズウェイは産駒もヨーロッパで適応したように、爆発力が若干マイルドになっている分中距離寄りでタフな馬が多く出ています。
アメリカでは母の父としてガンランナー(Gun Runner)を送り出すなど高い底力を見せていますが、日本競馬ではこの系統の持ち味である爆発力が失われており、個人的には中途半端な馬になってしまうという印象を受けます。
母系はトライマイベスト(Try My Best)やシルヴァーホーク(Silver Hawk)という時折大物を出すタフな血が入っているので超大物を出す可能性がありますが、実際のところこういった血統はオーストラリアあたりのほうが合いそうな気もします。
阪神のマイルはちょっと忙しいかなぁと思いますね。切れ味勝負だと分が悪いので京都かもうちょっと距離が長いほうがいいのではないのでしょうか。
ジェラペッシュ
父:ワールドエース 母の父:スウェプトオーヴァーボード
非社台系のワールドエース産駒ですが、母系は日本が誇る名牝系の一つであるシラオキに辿り着く名門出身です。
近親にはあのシスタートウショウなどがいますが、代々コインドシルバーやミルジョージ、エリシオ、スウェプトオーヴァーボードという比較的クセの強い馬が配合されており、気まぐれな馬になりそうという血統構成をせています。
どの血もスタミナの血をもってはいるものの、気性的な難しさがあるので意外と距離が持たないタイプが多いのですが、父ワールドエースといい、ピークは長くなさそうなのでいかにそのピークを見極めるかが重要な気がします。
血統的には仕上がりの早さで勝負するタイプなので単純な地力勝負だと厳しいのではないかなという印象ですね。
スウィートメリナ
父:ワールドエース 母の父:Miswaki(Mr Prospector系)
この馬も非社台系ですが、母系はミスワキ(Miswki)やシアトルスルー(Seattle Slew)という中距離型のアメリカの血で母系が構成されています。
従姉妹にはファインチョイスやキャンディーバローズがいるのである程度のスピードはあるのでしょうが、やはりこの姉妹と同じく、同世代が完成する前に賞金を稼ぐタイプの馬だと思いますね。
時計勝負、瞬発力勝負になると厳しそうです。
ウーマンズハート
父:ハーツクライ 母の父:Shamardal(Storm Cat系)
世界的に活躍馬を送り出すゴドルフィングループの生産馬です。伯父に香港GⅠ二勝のラッキーナイン(Lucky Nine)、叔父にサドンストーム、ティーハーフというスピード馬がおり血統的にはも申し分ありません。
近親などの走りから根本的なスピード能力には疑いがなく、そこにスタミナ自慢で影響力の強いハーツクライが配合され、よりクラシックを意識した血統構成となっています。
母の父シャマルダル(Shamardal)はフランスダービー馬ですが、メインストリームではないものの各地で活躍馬を送り出しています。おそらく日本では相性のいいマキャベリアン(Machavellian)やストームキャットの血をもっているのでこのあたりが、うまくハマっているのではないのかなと思いますね。
母系の血統構成を見るとダンジグ(Danzig)系のグリーンデザート(Green Desert)などの名前が見えますが、全体的には元々スピード自慢が代を経て中距離型にシフトしているタイプが多く、ハーツクライ×ヨーロッパの短距離型という走る配合に合致していますね。
今のところ爆発的な末脚が話題になっていますが、個人的にはテンプレートどおりのハーツクライ産駒という感じで馬券には絡むけどちょい負けじゃないかな?と思いますね。
馬連や三連複の軸にはピッタリですが単勝はあまり買いたくないタイプです。
クラヴァシュドール
父:ハーツクライ 母の父:Giant’s Causeway(Storm Cat系)
前走サウジアラビアロイヤルカップはサリオス(牡馬ですがこの馬もハーツクライ産駒)の二着でしたが、この時期に1分32秒9という好時計をたたき出し人気の一頭となりそうです。
血統は母の父が今回何となく名前がよく出てくるジャイアンツコーズウェイで母の母の父がサンダーガルチですが、配合としてはなんとなく惜しい感じがします。
前述のとおり、ジャイアンツコーズウェイを挟むと、もっさりとはいかないんですが母の父ストームキャットの良さが薄らいでしまうので、そこに母の母の父に前向きな気性でパワータイプの中距離馬サンダーガルチがいると、どうしても器用貧乏なタイプに終わりそうな感じがします。これはサリオスについても近い印象を受けます。
現在のは能力の高さでなんとかなりそうな感じはしますが、これからディープインパクトやロードカナロアの血統馬の対戦が増えていったときに違いを見せられるかは少し疑問ですね。
勝負所で抜け出してあとは粘りこむタイプになりそうなので、何となく勝ちきれないタイプになっていくのではないのでしょうか。
血統的にはアメリカ競馬に合いそうな気がするんですがねぇ・・・。
ヤマカツマーメイド
父:ロードカナロア 母の父:グラスワンダー
兄に重賞戦線で活躍したヤマカツエース(父キングカメハメハ)、姉にヤマカツグレース(父ハービンジャー)がいる血統馬です。
その他の近親に目立った活躍馬がいるわけではないのですが、母系は母の父がグラスワンダーではあるものの全体的にはヴァイスリージェントやボールドルーラー系の血があるなどパワー型の血統になっています。全体的にはタフな母系をしているなと感じます。
父がロードカナロアに変わっているわけですが、個人的にはロードカナロアそのものはそこまで自己主張が強い血ではないので母系の底上げをする種牡馬と見ているのです、そう考えるともう少し母系に爆発力が欲しいかなという印象は受けますね。
ただ前走のファンタジーステークスは四着ですが距離延長はプラスだと思います。
まぁ掲示板前後ではないかなとは思いますが、今回のメンバーはそこまでレベルが高いように感じないのであとは相手次第かなと思いますね。
ボンボヤージ
父:ロードカナロア 母の父:ディープインパクト
先日レース中に心不全で亡くなったファンタジストの全妹になります。
さかのぼると海外にGⅠホースがいますが、国内であまり活躍した馬はいないようです。この馬のお母さんもディープインパクト産駒ですが未勝利に終わっています。
スピード感のある走りをしていた兄に比べるとこの馬は二戦続けて後ろからの競馬になっており、少し難しい馬なのかもしれませんね。
全兄のファンタジストはよく敗因に距離などが挙げられていましたが、血統上はロベルトの血もあり、タフさもあるのでマイルから中距離ぐらいがベストだと思います。
ロードカナロア産駒は良くも悪くも変わり身を見せてくるタイプなので、デビュー戦を度外視して押さえておくか少し悩みどころです。ただそんなに大物にはなりそうではないんですけどね。
レシステンシア
父:ダイワメジャー 母の父:Lizard Island(デインヒル系)
ノーザンファーム産で二戦二勝、馬主が活躍馬を多く送り出すキャロットファームということで注目です。
父はダイワメジャーですが、お母さんがアルゼンチンの馬ということで若干なじみのない種牡馬が並びます。
ただ全体にはデインヒルやサドラーズウェルズなどアイルランド系の種牡馬にルーツを持つので何となくイメージはしやすいですね。
母系はもろにタフそうな感じで、前走京都競馬場で行われたファンタジーステークスを勝ったというのは何となく納得はできます。阪神競馬場に変わって若干スピードが要求されるようになるのはマイナスだと思いますが、こういった成長度合いに差がある時期に重賞を勝ってくるのがダイワメジャー産駒なので、ここは侮らないほうがいいと思います。
基本的には時計はかかったほうがいいとは思いますが、1分33秒台なら十分対応はできるでしょう。
桜花賞だと信用はできませんが、ディープインパクトの有力馬が少ないこの阪神JFは狙い所でしょうね。
エレナアヴァンティ
父:アドマイヤムーン 母の父:メジロライアン
デビューから二連勝で来ていましたが、三戦目が五着のあと真価の問われる前走ファンタジーステークスはシンガリ負けの十五着に終わっています。ハイペースで逃げたとはいえ負けすぎですね。
父は自身は中距離型ながらスプリント戦を得意としている産駒の多いアドマイヤムーンに対し、母系は少し一昔前という感じでメジロライアン×ロモンド(Lomond)というノーザンダンサー系の中距離馬同士の配合になっています。
メジロライアンは決して配合相手に恵まれない中からメジロブライトやメジロドーベルという一流馬を出したたものの早死にしてしまったので侮れないところですが、母系からは現代的なスピードに欠けるのでGⅠ級のレースになると厳しい印象はあります。近親にもそれほど目立ったものがありません。
また父アドマイヤムーンというのは天才型の種牡馬で連勝したと思ったらピタッと突然壁に当たったりするので巻き返しという面でもやはり厳しいような気がします。
アドマイヤムーン産駒なので距離の融通性も低く、やはり短いほうがいいのではないのでしょうか。
カワキタアジン
父:ヘニーヒューズ 母の父:ディープインパクト
父は未勝利戦や下級条件では穴を空けてくるストームキャット系のヘニーヒューズですが、二戦目でしっかりと未勝利を勝ち上がってきたあとここ二戦前線はしているものの勝ちきれないレースを続けています。
典型的なヘニーヒューズ産駒という感じがしますが、母系は母の父にディープインパクトをもちさらにリバーマンやラジャババなど底力のある血はもっていますね。
ただ、その割に母系の質は高いとは言えず、父もクラスが上のレースになると大人しくなるヘニーヒューズということで期待はしにくいですね。
ここでしっかり負けて、ダートや短い所で賞金を稼ぎながら一年後に3勝クラスあたりを走っているタイプなのではないのでしょうか。
メンバー的に後ろから行ってどうにかなりそうな相手でもないですね。
ロータスランド
父:Poing of Entry 母の父:Scatt Daddy(Storm Cat系)
二戦一勝の同馬でまだ一線級との対戦がないものの面白い血統をしている馬です。中々侮れません。
父はアメリカで数々の芝の一流馬を出したロベルト系のダイナフォーマー(Dynaformer)で、その晩年の傑作であるポイントオブエントリーですが、アメリカで芝のGⅠを五勝している一流馬です。
ダイナフォーマー自身は日本で種牡馬として大活躍したブライアンズタイムと非常に近い血統構成をしており、この系統が日本に合うのは間違いないと思いますが、ポイントオブエントリーの母の父にはこれまた日本に合うシーキングザゴールドというのもいいですね。父系は現在の日本の種牡馬トレンドとは少しずれますが、僕日本に持ち込んでもある程度成功すると思います。
かたや母系ですが、母の父はアメリカ三冠馬ジャスティファイ(Justify)やメンデルスゾーンを送り出したストームキャット系の大物種牡馬スキャットダディ(Scatt Daddy)で、日本ではついにGⅠホースであるミスターメロディーを送り出しています。
あとはロベルト系のクリス(Kris)やトムフール(Tom Fool)系の血を引いており、たまにかなりの大物を出す血統構成にはなっています。
全体的にはロベルトのクロスがあるのでタフな馬だろうなと想像はできますし、時計勝負も母の父がスキャットダディなので極端な時計勝負にならなければ全く問題はないと感じますね。
好意的に見ると超一流馬である可能性があると感じます。
逆に否定的な見方をすると、ロベルトの影響が強いと思われる馬はトライアルで勝って大舞台では強い馬にちゃんと負けるという実力どおりの走りをするので、買ってみたらなんか中途半端な結果に終わるということもあり得ますね。
またスキャットダディそのものが僕はストームキャットから代を経て中距離、パワーよりにシフトしている印象もあるので日本的なキレ勝負になるとどうかな?という心配はありますね。
とは言っても前走は二戦目でオープンのレースを不良馬場ながら二着に来ており、底を見せていないこともあるので軽視はしないほうがいいでしょう。
予想
あくまで個人的な印象となりますが、今年は例年に比べると出走馬のメンバーが少し落ちるという印象があります。理由としては出走馬の血統などを見ていくと若干スケール感が乏しく感じるのが理由です。
レースの内容で言えば、新馬戦で8馬身ちぎったり、二戦目では序盤にかかりながら一頭だけ違う足で抜け出してきたリアアメリアや、32秒台の末脚を繰り出したウーマンズハート、二着ながらすでに1分32秒台で走っているクラヴァシュドールなど目を引く馬は何頭かおり、人気はしています。
ただ、リアアメリアは来年の夏ごろにはNHKマイルCあたりを睨んでいそうなものの、その時点では旬が終わってそうな気もしなくはありませんし、ウーマンズハートとクラヴァシュドールは若い時点ではどうも信用しづらいハーツクライ産駒ということもあります。
実際のところハーツクライ産駒の二頭はこの時期に若干走り過ぎ?とすら感じるのですが、そこまで化物クラスに成長しそうな血統かというと怪しく、そこそこの結果は残すとは思うんですが、いつものように二着や三着という可能性は十分あり得ると思うんですよね。
ただ、他にこれらを脅かしそうな馬がいるかというとノーザンファーム産の馬も少なくどうしてもそうなると底を見せていない馬を狙っていくしかないのかなぁというのが結論となります。
◎ ウーマンズハート
〇 レシステンシア
▲ クラヴァシュドール
△ ロータスランド
× ヤマカツマーメイド、リアアメリア、マルターズディオサ
予想としては絞り切れず以上のようになりますが、馬券的にはウーマンズハートが三着以内を死守はするだろうと見て軸にし、あとは混戦で手広くというのがいいようなきがします。