天皇賞・春2019回顧

ディープインパクト産駒に向きのスプリント勝負の展開だった

2019年4月28日(日)に京都競馬場で行われた第159回天皇賞・春(GⅠ、芝3200m)を振り返ってみたいと思います。

平成最後のGⅠレースということもあり注目された今回のレースでしたが、このレースへのGⅠホースの出走はフィエールマン一頭のみという寂しいメンバーでした。

かつては古馬が春の最初に目指すGⅠレースとして長い間親しまれてきた格式の高いレースでしたが、スターホースの中距離偏重化や海外レースへの出走も一般的になってきたので、この流れは残念ながらさらに加速していくことでしょう。

レースは二番人気だったC・ルメール騎手のフィエールマン(父ディープインパクト)が制し、二着には同じディープインパクト産駒のグローリーヴェイズが入りましたが、天皇賞・春をディープインパクト産駒を制したのは初めてのことでした。

過去10年間で一、二を争うほどのスローペース

レースを振り返ると、出走したメンバーもスピードを重視するような配合が多くなってきているせいか、血統的にはいわゆるステイヤーというような馬がほとんどいませんでした。そのせいかレースもかなり距離を意識したようなラップタイムを刻んでいたように思えます。

天皇賞・春2019の1000mごとのラップタイム

59秒8 - 64秒2(2分4秒0) - 59秒1(3分3秒1) -  11秒9(3分15秒0)

というラップで、特に最初の800mを通過してから2400m通過まではレースの半分の距離にあたる1600mに渡って12秒台以上の遅い流れになっており、実質最後の800mだけの我慢比べというレースになっていました。

また特筆すべきは200mごとのラップを見てもラスト2ハロン時点が最速タイム(11秒0)となっており、直線のスプリント勝負だったことも分かります。

過去十年を振り返えると、2011年のヒルノダムールが勝ったやや重で行われたレースはしょうがない(2000mの通過が2分8秒7)にしても、2011年のジャガーメイルの時なみに遅い(2000mの通過が2分4秒6)レースだったということで、特殊な流れだったことが分かります。

この流れは、昨年の菊花賞と同じような流れであり、このレースを勝っていたフィエールマンには絶好の展開とも言えるレースでしたね。

菊花賞2019の1000mごとのラップタイム

62秒7 - 64秒2(2分6秒9) - 59秒2(3分6秒1)

このレースはさらに長距離ぽくない流れでありラスト3ハロン時点でも12秒台のラップであり、ラスト2ハロンで最速となる10秒7というタイムがでるなどとんでもない直線だけの勝負だったことが思い出されますね。

 

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今回は菊花賞とは状況が若干異なるのかもしれませんが、実績馬が少ないこともあってか各馬にチャンスがあり、また血統的に中距離型が多かったので無理をしなかったのも多少の影響があったのかもしれませんね。レースとしては駆け引きも少なく、僕のあまり好きではない内容のレースでしたね。

それでは上位馬や有力馬だった馬を振り返ってみたいと思います。

フィエールマン (1着)

結果的には完勝という形でした。

Twitterなど色々なところで今回のレースの感想を見ていると”強かった”という意見も見かけますが、僕の感想は”他の馬が楽をさせ過ぎ”というような印象のほうが強かったですね。

もちろん競馬というものは”勝った馬は間違いなく強い何かを持っている”のでケチをつけるつもりはないんですが、”強い馬”かというとまだまだそこは経過観察かなと思います。

だから現時点では、遅い流れだと距離が伸びても最後はしっかり伸びるということが再確認できたまでであり、東京競馬場などの速くなりがちな馬場や、さらにペースが速くなる中距離のGⅠで同じように最後伸びるかというとまだまだ信頼はしずらいという感想です。

やっぱり集まったメンバーのレベルがちょっと低かったかなと思いますね。そう考えるとシャケトラ(調教中の事故で死亡)はやっぱり残念でした。

あくまで直感なんですが、フィエールマンはダンスインザダークみたいなタイプなのかな?と思いましたね。そう言えばサンデーサイレンス系×ニジンスキー系という配合は同じです。あくまで長めの距離のヨーイドンタイプなんでしょう。

成績的にはマカヒキみたいになるんでしょうか・・・。

グローリーヴェイズ (2着)

菊花賞の時から血統的な面白さで注目していた馬なんですが、意外な?2着でした。

正直なところ、大負けはないだろうが掲示板に載ってくるけど三着までと見ていたんですが、結果的には唯一フィエールマンに食い下がっての二着ということで力のある所を示しました。

母系がメジロ系のスタミナと底力にあふれた配合で好走は予想できたんですが、いまいち信用できなかったのは母の父が底力に若干欠けるスウェプトオーヴァーボード(距離は心配していませんでした)というのと、メジロラモーヌの系統がやはりそれほど活躍してこなかったのがありますね。

勝負所(残り300mあたり)でしっかりついて行ったのは一流馬の証でしょうし、今後も楽しみな一頭になってきました。

ただ、勝ち馬とは着差以上の差も感じ、将来的にはGⅡで活躍してGⅠでは勝ちきれないGⅡ番長タイプなのかな?と予想します。

パフォーマプロミス (3着)

このうまに関しては血統的な背景から▲をつけさせてもらいましたが、まぁ想像通りの三着でしたね。おかげで美味しく馬券をいただきました(笑)。

もうちょっと速い流れになれば際どい勝負にはなったんでしょうが、正直スプリント勝負になると分がないのは分かっていたのでこの結果はよく出来たほうでしょう。

こういった馬は混戦向きなのでGⅡでも取りこぼしてはいくでしょうが、スタミナ勝負や競り合いになるとやっぱり面白そうな馬ですね。

人気すると消して、人気が落ちると押さえておくといい馬ですね。距離はやっぱり長めで時計がかかったほうががいいでしょう。

エタリオウ (4着)

この馬はステイゴールドです!(笑)

今回でそう確信しましたが、こういった馬はどう乗ろうが取りこぼします。父ステイゴールドは同じように武豊騎手までも色々試行錯誤していたように乗り方は非常に難しいと思いますね。

勝負どころではついていけるものの、前から行っても後ろから行っても肝心なところで止まるのはそっくりで、ステイゴールドだと思って馬券を買うと最高の馬かもしれません。

今後も大崩れはないでしょうが、主導権をとって進められるタイプでもなさそうで、勝つにはある程度はまるタイミングを待つしかないような気がします。

今回は最初の位置取りが悪すぎたという意見も見られますが、そう簡単にいかないのがこの馬の難しさなんでしょう。行けるのに行かなかったのには理由があるはずです。

ユーキャンスマイル (5着)

菊花賞で三着に入っていたこともあり三番人気でしたが、勝負所で置いて行かれ三着争いからも少し離されての五着でした。

陣営のコメントなんかを見るとよく走ったという類のコメントがでているので、やはり一流どころに入ると決め手の部分で自身がなかったのかもしれませんね。

菊花賞と同じように最後は流れ込むタイプの馬なんでしょう。今後も取りこぼすレースが多そうな感じがします。

クリンチャー (10着)

三浦騎手のコメントによると馬に気持ちが乗っていなかったようですね。

逆に前走は少し気合が入り過ぎていたようですし、不調は内面的な問題のようで血統的に長引きそうな予感がします。

ブライアンズタイムの血を引く馬にはこういうところがありますね。

メイショウテッコン (11着)

希望通り先手を取れましたが、敗因なんかを見ると所々厳しかったというコメントがでていますね。

正直なところそれほど先行馬が苦労しているようには見えなかったのですが、やはり本質的には中距離馬なんでしょうし、色々展開に注文がありそうなことが今回よく分かりました。

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